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武士道シックスティーン武士道シックスティーン
(2007/07)
誉田 哲也

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『武士道シックスティーン』 誉田哲也

著者初の一人も人が死なない青春エンターテインメント。

面白かった!夢中になって読み進めて、終わってしまって
寂しいけど、またもう一度読み返したいって思う面白さ。

主人公は二人。

全国中学校剣道大会で準優勝した磯田。
彼女は宮本武蔵に心酔し、『五輪書』をバイブルにしている兵。
かなりの攻撃的性格+「いついかなるときも」兵法を極めること、
自分の前に立つものは全て斬る!と断言するほどの人物。

そして、もう一人の主人公が西荻早苗。
日本舞踊を家庭の事情で習えなくなったので中学校から剣道を
習い始めた早苗。打ちは弱いけど、絶妙な間合いで磯田を下す。
お人よしで、のん気で、そしてビビり屋。

そんな二人が、中学三年生の時に県大会で
お手合わせをしたところから話が始まる。
消化試合として出場した磯田が、ダークホース・早苗に
不覚にも負けてしまい、復讐の怨念を込め、西荻がいるであろう
私立高校へ入学する。そして計画通り同じ剣道部に所属し、
練習などで、相手と手合わせするようになったものの・・・。

読み終わったあと、充実感でいっぱいになった。
とにかく勝つことしか、自分以外の者を斬ることしか考えていない磯田と
のん気で平和主義で、かつマイペースな早苗が影響しあい、
お互いに剣の道を貫いていくのが、青春だなぁ~と感心した。
あと、簡単に馴れ合ったりしない磯田の性格、
(油断するな、自分以外の人間は全て敵だと思え)が徹底してて、
その不器用さで、周りに友達は出来ないし、とがってばっかりだけど、
その磯田にあきれず、そして諦めずにアタックしていく早苗も強かった。

特に磯田のキャラクターがものすごくいい(笑)
宮本武蔵の『五輪書』に書かれていることを実行し、
毎日素振りや練習を欠かさず、部活中は上級生にも激をいれ、
油断をせず、階段から落ちた時も騒がず、
そして、昼ご飯は片手は握り飯で、もう片手は鉄アレイ。
んでもって、握り飯を食べ終わった後は、その片手が五輪書をめくる。
徹底した「武蔵」と「兵法」が、強烈だった。
それを受けてかう早苗の、普通な、平凡さや、その平凡さと共にある
マイペースさが、妙に効くんだよね~。

結局、なんのために剣道をしているのか。
剣道をしてて、なにが見えてくるのか、っていうのが、
磯田も早苗も、それぞれ自分自身がわかってくる過程が
この本の一番おいしいところだと思う。
磯田は、自分が剣道を始めたころのことを思い出し、
自分の剣道をもう一度見直す。
早苗は、勝ち負けを意識的に遠ざけている自分自身をどうしてなのか、
そして剣道で試合に打ち勝つことについて考える。

自分探しの物語、っていっちゃー、それまでなんだけど、
そこに至るまで、二人とも誤魔化さずに、かつ曖昧で終わらせずに
悩みをそのまま継続して、持ち続けているのが良かった。
途中で、考えることを放棄することもできるけど、
それをせずに、悩みを持ち続けて考えていく力、これこそが、
いずれ、自分なりの回答として悩みを打破していくものだと思う。

精神論的なものはいいとして。

この本の醍醐味は、磯田と早苗、二人のライバル関係や
二人の成長だけじゃない。
剣道の試合場面も細かくて、そして、足裁きや相手の見方や、
その駆け引きをも詳しく書いている。
あたしは、剣道経験者だからか、かなりこの試合場面の文章が面白かった。
臨場感溢れる、試合場面が続くし、なおかつ、
それぞれの剣道の違いが出てて、詳しくて面白かった。
著者も剣道やってたのかなぁ。

ストーリーの感想はここまで。

この本、装丁が面白くて、この本らしかった。
使われてるメインカラーは赤と白。
これって、実は剣道の試合の時に、赤側と白側に分かれることに
由来しているんだと思う。本にはスピン(栞紐)も赤白の2本ついてた。
話も、磯田が話し手、早苗が話し手、と交互にくるから、
それにあわせて、栞をそれぞれ色別に使ってもいいな。
あと、章毎に剣道にちなんだイラストがついている。
防具1つ1つのイラストに、部分の名前つき。
表紙にも二人の女の子が構えているイラストが。
多分、とび蹴りを食らわしているような振り上げをしてるのが磯田で
構えて間合いをとっているのが早苗かな。

それにしても、面白かった。
剣道経験者じゃなくても、青春エンターテイメントとして楽しめる作品。
誉田作品はこれが初めてなんだけど、他も読んでみようかな。
あ、あと、気がついたのは、誉田、って苗字、これってホンダって読むのね。
読めなかったから、図書館で検索する時にてこずったな(苦笑)
ホメダって読んでたよ。
時々、苗字の漢字の読み方がわからなくて検索できないことがあって、
てこずるのよね。漢字は大体読めるほうだと思うけど、人名は結構難しい。


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