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りはめは100倍恐ろしい  11/01/2007  
りはめより100倍恐ろしい (角川文庫 こ 28-1)りはめより100倍恐ろしい (角川文庫 こ 28-1)
(2007/08)
木堂 椎

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『りはめより100倍恐ろしい』木堂椎

第1回青春文学大賞受賞作。
受賞した作者は当時17歳。
全て、携帯で書いた、というのが話題になった。

いじりはいじめより100倍恐ろしい。
いじめだと、いじめられる方に何かしらの非があり
そして明確に、苛める人間が悪で苛められる人間が弱者と
すぐに位置づけられるけれども、いじりは違う。
あくまでも「じゃれあい」や関係性の問題。
いじられる側は、関係性を保つために、
“いじり”という名前で、いじめにも等しいことを
やらされなくてはいけない。
そして、いじりには、果てがない。
いじりには原因がない。しいて言えば、
人気者といじられキャラは紙一重。
ただ、それだけ。いじられキャラ確定されたら、
ずっと、その人間関係と環境にいる限り、いじられ続ける。

主人公の典孝は、中学時代、「キョジャク」とあだ名をつけられ
いじられキャラで最悪な思い出がある。
いじられないために、高校デビューを果たし、
いじられないために、誰かをいじられキャラに進んで落としいれ
いじられないように行動していく。
典孝は無事に高校時代をいじられずに卒業できるのか。

舞台はバスケ部。そこでの目まぐるしく、いじるーいじられる側との
交替劇が行われる。相手の弱点を掴んで、そこをターゲットにしろ。
いじられるまえに、いじってしまえ。

読後、というより、読みながらも、このいじり合戦での
人間の表裏が嫌になって、放置しようかと思ってしまった。
ほんと、作者の言うとおり「救いがない話」。
典孝はいじられキャラを作ることで、自分がいじられることを
回避する作戦に出るが、その陥れられた「いじられキャラ」の
グッキィは部活をやめてしまう。
そして、ついに戦いの火蓋が切って落とされたとき、
典孝を助けてくれた人物は・・・。

最近文庫化されたね。
これを読んでいると、高校時代とか、中学時代の
あの閉鎖的で、小さな世界の中で派閥争いのように、
人間関係の弱肉強食の暗い世界を思い出すよ。

どこにだって、弱肉強食はある。
かといって、典孝みたいに作戦を立てて、そこに打ち勝とうとか
出来るだけ、勝者になろうとは思わない。
所詮、関係性なんて、1つの毛布と同じ。
その毛布の端を握る事をやめてしまえば、別に関係の無いこと。
毛布を握り続けたい、皆と連帯したいと思うからこそ、
必死になって、弱肉強食の世界に殉じてしまう。

やめないか、そんなこと。
そう一言言いたくなった。

やめたら終わりなんだろうか、この世界の。
終わりは始まりであるから、別にやめたからといって、
世界が終わるわけじゃない、と思う。
既に毛布をもつことを意図的にやめたり、続けたりしている自分にとって
この作品は、必死で毛布を掴んでいる人間たちの物語としてしか
思えなかった。苦しんだりしているのは毛布を掴んでいるからなのに。
それでも毛布を離さない、っていうのは、そこに
なにか必死で守るべきものなんだろうか。

そんなことをぼんやりと考えながら、とりあえず読んで終わった。



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