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階段途中のビッグ・ノイズ階段途中のビッグ・ノイズ
(2006/10)
越谷 オサム

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『階段途中のビッグ・ノイズ』 越谷オサム

ロックンロール。

ただ一言。

ストーリーは、ばりばりの青春学園物。
麻薬で先輩が捕まったことにより、廃部の危機に立たされた
軽音部が、田高マニア(学園祭)で演奏することを目標に奮起する話。

主人公は4人。
兄が全盛期の軽音部に所属し、田高マニアでの演奏を見て以来、
音楽を志し、いつかは田高マニアに出演することを夢見る
サードギター兼ボーカルの啓一。
田高マニアに憧れて入学したものの、衰退した軽音部に失望し、
様子を伺っていた血の気が多いベースの伸太郎。
中学時代のバンドで挫折した、ギターを愛するプレイボーイの勇作。
そして熱血指導の吹奏楽部に嫌気が差し、片思いを成就するために
軽音部に流れ込んだドラムの徹。

それぞれ、色々事情があって、軽音部に居場所を見つけ、
一人で演奏する音楽の楽しみじゃなく、バンドで演奏する楽しみで
熱中する様は、読んでいて面白い展開だった。

軽音部を廃部にさせないための約束。
顧問がいるときにしか部活動できない。
半年以内に部の成果をみせること。

その約束のために、冴えない国語教師の加藤を加え、
夏は暑くてしょうがない屋上への階段で演奏する4人。
防音毛布のために、暑さで死にそうになりながら、
夏の練習を耐え、死にそうになったりする。
暑さの余りの伸太郎の水泳教師への怒鳴り声は凄かった(苦笑)

その分、屋上への扉が開いた時の情景は凄く心地よかった。
気持ち良い風が、物語自体をも良い方向へ運んでくれそうな。

読み終わったあと思ったのだけど、
自分が高校生だった頃、って間違いなくロック世代だった。
自分の高校でのイベントでも、バンドとかロックだったし、
KISSとか、グリーンデイやツェッペリンやレッチリとか
クイーン、ローリングストーンズ、オアシスなんて、
結構、皆聞いてるもんだった。
同じ学年のあるクラスが学園祭で、WE WILL ROCK YOUを
40人全員で並んでストンピングでショーをやったこともあった。
学園祭とかでの音楽って、ロックが普通で、
ギターのソロやヘッドバングとか、観客である自分達も
熱狂的にそれを歌ったり、踊ったり手を叩いたりしてた。

あの時の雰囲気や息遣いや、色んな感情が一気に蘇る作品だった。
眩しいな~。

眩しかったのか、あの頃の自分。

高校生の頃は早くこんな世界から出てしまいたいと思っていたけど、
同時に、出るのが怖い気がしていた。
無限に色んな道が、未来が広がっていて。
高校なんて、そんな広い世界へ出る前の猶予期間のように、
ただ、其処に行くまでの中間地点のような場所だと思っていた。
広い世界は、ただ広くて訳わからなくて、怖くも感じたけど、
3年間と決められた期間はあっという間に過ぎて、卒業した。

あの3年間であたしは何を遣り遂げられたんだろう。
ただ先に行くことを急ぐあまりに、その場にいたことを、
その場にいる、其の時の時間を大事に、
中間地点をなにかに変えることは出来たんだろうか。
少なくても、この作品の主人公の4人のように、
高校生であることを強みにして、何かを成し遂げよう、
と思ってはなかった。

形にして何かを成し遂げることは出来なかったけど、
中間地点でもがきながら、次の道に進むまでの時間を
友だちと共有したことは覚えている。
目線はずっと先の、卒業後に広がる道しか見てなかったかもしれないけど。

あの時の焦燥感。
そして何かを熱狂的に掴もうとしていた、もがいていた自分。
この音楽良いね、って言う前に、隣も、その隣も
無言で音楽を共有して、手を叩いたり、
踊ったり、歌っていたあの頃。
自由で、なにかに溶け込むかのように熱中していた。
眩しくて、太陽のように強く光っていて
きらめきのような、興奮の渦にいるような。

そんな気持を思い出させてくれるのが、
あたしにとって、あの頃聞いていたロックだ。

ロックンロールに殉ずる4人の話を読んでいたら、
無性にあの頃の空気が蘇ってきて、
自分もロックンロールしたくなった。


余談だけど。

今はダンスやR&Bが主流なのかな。
自分の周りにいる若い子、特に女の子とか、聞く音楽の好みは
殆どがB系。R&Bは聞くけど、ロックなんて全然知らないという。
レッチリってなに?って気かれた日には、のぞけってしまった。
じぇねれーしょんぎゃっぷ、って奴?
聞いたほうが良いよ、レッドチリペッパーズは。
ロックはいまどきの若者に廃れてしまったのだろうか。
それとも、一部の若者にだけは聞かれているんだけど、
主流じゃなくなったのか。

学園祭やライブ会場での、激しい音楽のウェーブに乗せて
ギターやベースの音に熱狂していたあの頃を思い出すと、
ちょっと寂しくなった。
今でも、あたしはロック好きなんだけどな。



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