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地に埋もれて  10/28/2007  
地に埋もれて地に埋もれて
(2006/03)
あさの あつこ

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『地に埋もれて』 あさのあつこ


あさのあつこの『バッテリー』を図書館で借りて読んでいるんだけど、
なかなかシリーズ3作目が返却されてこなくて、読み終われない。
むー。

あさのあつこといえば、バッテリーではあるんだけど、
意外と時代小説を書いたり、普通にミステリーも書いているらしい。
ダ・ヴィンチでも、紹介が載っていたりして、
バッテリー以外のあさのあつこ作品を読んでみようと思っていたので、
おりしも、藤色の素敵な装丁の「地に埋もれて」を借りてきた。

ストーリーの出だしは、二人藤の下に埋められていた優枝を
謎の少年が掘り出した所から。
生き埋めにされて、恋人と心中するつもりだった優枝が
掘り出された後に気がついたのは、
相手は死んでおらず、自分だけが埋められて
殺されそうだったということ。少年は優枝に、復讐しろ、という。

まぁ、生き埋めから助かり(心中で殺されるのを助けられたってことかな)
優枝はそれから、心中を誘った恋人のことや、何年も前に疎遠になり
連絡を取っていなかった父親や、そして子供時代に自分を捨てた母との対面。
あれこれと、心中未遂をするまでに、どうにか逃げてきた
色々な人生の問題が降りかかってくる。

自分が思うに、この本は、優枝が母を許せるか許せないか、という
子供と母親の葛藤を描いた作品じゃないかと思う。
勿論、それだけじゃなくて、優枝が郷里を離れなくてはいけなくなった理由や、
本当に他人を信じることが出来ず、誰も愛せなくなってしまった経緯や、
そして謎の少年、白兎がどうして優枝の元に現れて、
そして優枝の心中未遂を助けたのか。

優枝は思う。自分の母親が、父を激しく求め、
そして満たされぬことに身悶えする女だったということを。
穏やかに緩やかに優しすぎる男と生きていくことが出来なかった母が
幸せか不幸せかはわからない。それは、できるかできないかということだから。

母は、それが出来なかった。

求めることが満たされないままの自分を
受け入れることが出来ず、ひどい裏切りを何度も繰り返し、父を試し、
そして試しつかれて、離れることでしか幸せを求められなかった不器用な生き方。

その母の生き方に傷つけられながら生きてきた優枝が、
こんな母を許せるのか、最期に対峙するシーンが印象深い。
母を乗り越えて、親を乗り越えてのが、子どもとして
生きていく通過儀礼とわかりながらも、自分の内なる傷をどう癒すのか。

話の終焉を迎えると、心中未遂がメインな話ではなく、
ある家族の物語だということがわかる。
まぁ、そういう話の有り方もあり、なんじゃないかな、と思う。



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