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『After the party』の分割になります。
1つの記事で読まれたい方は
こちらからどうぞ

分割はこちらから。
その1その2その3その4

ハロウィンパーティ後の
お話になります。
パーティ後の話だから
夜の情景があります。

ハロウィンの夜ですので
ダークな感じで書いています。
少し大人向きかな。
けして裏ではないと想うのですが
夜の情景もあるので
苦手な方はどうぞ避けてください。


以下、創作になります。
ダークな部分もあります。
夜用のお話です。
以上の注意点をふまえ
ご理解とご了承された方のみ
どうぞお読み下さい。



*********** その4 **********








苦しいって侑人さんの
燕尾服の裾を指先で
一生懸命引っ張ったら
不意に唇が離された。



「っ・・・・!!」


少し咳き込みながら
侑人さんに抱きしめられる。



「・・・****がとても可愛いからだ」



荒くなってしまった
呼吸を整えようとしたら
侑人さんが
あたしの顎をしゃくって
自分の方に向かせる。
その親指で
息の荒いあたしの唇を
優しく撫でた。


「なんだかいつもの侑人さんとは違うみたい・・・」



いつもより・・・激しい。


強引でずるいところも
たまに意地悪で怖いところも
わかっている。


そしてそれを見せてくれるのも
あたしにだけってことも。
思い余って
実力行使に出ちゃうのも
あたしに対してだけだってことも。


今は知ってるよ。




「嫌?」


あたしは静かに
頭を横に振った。


「嫌じゃないよ、むしろ・・・ドキドキする」



こんな、侑人さんの一面を
あたししか見れないことが。


少し戸惑いながらも
頬が赤くなる。

侑人さんの手が優しく
あたしのからだのラインを撫でた。






なぜだろう。
きっと君があまりにも綺麗だから
パーティの時に
一緒にいれなかったことを
悔いてるのかもしれない、僕は。


手放したくないという
慎一郎様の気持ちがわかるからか。




その言葉が切なそうに聞こえる。




でもね、****。

「君が襲いたくなるほど綺麗だから気持ちが抑えられないんだ」



言い訳がましいその言葉に
くすっと笑ってしまった。



だってさっき襲っちゃったのに。
マントの中に閉じ込めて
腕も拘束して、あんなキスなんて
襲ってるのと同然だよ。

それをあたしの責任にするなんて
ずるいよ侑人さん。



拗ねながらそう言ったら
侑人さんがちょっと瞳を和らげて
そうだね、って言ってくれた。





「あ・・・薔薇の花が」


気がつくと
髪の毛に飾られていた
薔薇の花が落ちていた。


花弁が何枚か取れて
あたしと侑人さんの周りに散っている。



「花を散らすなんて・・・・」


その赤い花弁が
侑人さんの黒いマントにも付いている。


花弁を摘んだ指先を
侑人さんの指が包んだ。
その指先にそっと
侑人さんがキスをする。


あまりにもその動作が
色っぽくて・・・
目を離せなくなってしまったあたしを
侑人さんがまた抱きしめる。

力が抜けて指先から
赤い薔薇の花弁が
はらはらと落ちていく。


「・・・・本当に侑人さん、ヴァンパイアみたい」


・・・闇の魅力っていうのかな。
妖艶で・・・淫靡で・・・
見ちゃいけないほど綺麗で
思わず心を奪われてしまうの。



「****はヴァンパイアが好きなのかい?」


「違うよ・・・。侑人さんだからヴァンパイアでも好きなの」


今日の侑人さんは・・・
いつもと少し違う。
でも・・・こんな侑人さんも
すごく好きだよ。

今、あたしが
すごくドキドキしてるのわかる?


「****」

「なあに?」


侑人さんの瞳が
魅惑的に光る。
その瞳がじっとあたしを
見つめながら愛を囁く。


「もし僕がヴァンパイアだったとしたら、君を浚って、ヴァンパイアにして永遠に君だけを愛すだろう」

こんなに綺麗で
愛しい女性を前にして
浚いたくなるのは当然だよ


「そして、僕は君の血しか吸わない」


「え・・・」


そう言いながら
侑人さんの綺麗な指が
あたしの首筋をすーっと撫でた。

ひんやりとする。


「だって愛してるんだから、飲みたいのは君の血だけだ」


指先があたしの髪の毛を
少し耳朶がみえるように
かきあげられる。


「・・・・侑人さん、冗談わかりにくい」


「冗談じゃない」


「侑人さん・・・」


ゆっくりと耳元に近づいてくる唇。


そういうのもいいと思わないかい?


密やかに笑う声にさえ
胸をときめかせる。


今日はハロウィンだから。
こんなことさえも
きっと許される。
僕がヴァンパイアになっても。
そして君がその花嫁になっても。


「・・・なんだか怖いよ、侑人さん」

「怖くなんかないよ」


耳朶を軽く舐めながら
喋るなんて・・・
その感覚で思わず
力が抜けそうになる。


「こういう風に愛されるだけだ」


あ・・・・。


侑人さんがゆっくりと
あたしの首筋に噛み付いた。



「っ・・・・!!」


思わずきつく目を瞑る。


痛みじゃない。
これは・・・気持ちよさ。


生温かい唇や
這う様に動く舌。
軽く噛んでくる歯。
肌に吹きかけられる温かい息。


(侑人さんに食べられちゃう・・・)



強烈な感覚で
思わず身体の力が抜けて
くらっと来たあたしを
侑人さんがつかさず
お姫様抱っこのように
抱きかかえた。



「っ・・・!!」



侑人さんがくすっと笑う。



魅惑的に微笑みながら
あたしに言い聞かせる。





今日はもうここには誰も来ない。
鍵も閉めてしまったからね。



ヴァンパイアに浚われた花嫁の
今夜の君は、僕の意のままだ。

可愛い***。
本当に可愛い。
浚ってしまいたい、このままずっと。

誰にも邪魔されないところへ。
2人だけになれるところへ。









僕達2人のパーティは
これからだよ。







顔を近づけて
侑人さんが
あたしにしか聴こえない声で囁く。


初めて侑人さんに
抱かれた夜のように。


あたしの中から
余裕なんてものが
侑人さんによって
全て剥ぎ取られる。



侑人さんに
そう囁かれるだけで。


その言葉の魔力に
身も心も束縛される。


これから起こることに
胸が高鳴って
何も喋れなくなったあたしは
ただ静かに目を伏せた。



その瞼に侑人さんが
優しくキスをしてくれた。
























黒のマントが翻されて
2人の姿を隠すように
包み込まれる。



闇に奪われるかのように
白いドレスが乱れる。



ホールの静寂を乱す気配。



蝋燭の明かりが揺れる。


ジャックランタンから
零れる灯りが
弱弱しくなる。






オレンジ色の絨毯に延びる影。


月は雲で覆い隠される。


時折、青白い月光が
天井のステンドグラスに
刺し込む。



鳴り終わった後の
レコードの針が止まる音。


絨毯に散らばった
赤い薔薇の花弁。



テーブルに置かれた
小さなティアラ。



衣擦れの音。
侑人さんの息遣い。
漏らしてはいけないと
抑えるあたしの声。





そっと吐き出される吐息。




闇にゆっくりと飲み込まれる。










ひっそりと耳元だけで
囁かれる愛の言葉。
繰り返される情事。




薔薇の香り。




侑人さんとあたしの匂いが溶け合う。










パーティが終わった後。





2人だけの時間。







パーティの余韻を残し
ハロウィンの夜が
静かに過ぎていった。





ただそれを知っているは
雲に隠れた月だけ。






Fin.......



















■ あとがき■


ハロウィンの夜のお話なので
それにちなんで
ダークな感じを目指してみました。
ほとんど灯りがなくて
月光や蝋燭の光だけのホールを
想像してもらえれば。


「パーティの後で」という題名で
書きはじめたこのお話。
勿論ハロウィンパーティの後で、
という意味と、今回の
樫原侑人誕生日企画という
パーティの後で、という
〆でもあります。


パーティが終わった後の余韻。
楽しかったね、と
親しい人と語ったり
パーティの喧騒から離れて
ほっとする時間。
そういうのがすごく好きです。


夜のパーティ会場。
そこで月光の光や
蝋燭の光だけで
静かに2人っきりで踊る恋人達。


侑人さんの仮装。
実は某執事さんの格好を
イメージしていました。
吸血鬼はゆきなさんにも
リクエストしたんだけど
それとも合わせて。

もっと侑人さんに
大胆で気障な言葉を
言わせたかったなぁと想いつつ。

パーティの後
侑人さんと2人で過ごす時間。
ハロウィンの夜だから
いつもよりダークで。
ちょっぴり濃い愛情に
満たされますように。


8.Novenber.2009 つぐみ





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