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いつもブログに遊び来てくださる
MOKKO様から素敵な
ウォルフのお話を戴きました♪

この記事は分割その2になります。

その1はこちらから。
1つの記事で読まれたい方は
こちらから。


AuthorはMOKKO様になります。


以下、創作になります。
創作であることを
ご了承の上、
ご理解いただけた方のみ
どうぞお読み下さい。




******** きみがくれた人生 その2 ********




「そういえば」


ウォルフさんは
思い出したように
わたしの肩をぐっと抱き寄せた。


「ぼくはきみに、2回も『選んで』もらっているのだね。1回目は、執事になるとき。そして2回目は恋人となったとき」



あたしの髪に
キスをしながら
語りかける。


「ぼくもきちんと聞いていなかったな」


「何を?」


「……きみがぼくを選んでくれた理由」



実は、あたしも
ウォルフさんの告白を
聞きながら
自分の気持ちを思い出していた。

『下手くそなシェークスピア演劇みたい』



『とんでもないを通り越している』


と晶さんを呆れさせたくらい
唐突で、気障で
衝撃的な第一印象を伴って
このお屋敷にやってきたウォルフさん。


あたしの印象も
ほとんど同じ感じだった。



執事を選べと
義兄さんに言われたとき
中岡さんや
真壁さんみたいに
執事として
このお屋敷にも慣れていて
職務についても
間違いがない
専門の執事さんが
いたにもかかわらず。


……あたしが
自分の執事に選んだのは
ウォルフさんだった。



「さあ、なぜだろう?」



できるだけ
いたずらっぽく言ってみる。


「……それじゃ、答えになってないよ。……それとも、執事なんて誰でもよかったとでも?」


「うふふ。そんなことない。そう……あたしも同じように。……あなたに一目ぼれしたの」


そう言いながら
ウォルフさんに
そっと抱きつく。


あの出会いの日は
急なことで
びっくりはしたけれども
ウォルフさんが
部屋に入ってきた時
ぱっと光が射したような気がした。



ウォルフさんは
物語の中の貴公子のように
キラキラと
金粉を撒き散らしながら
動いているように見えた。


その美しさに
目を奪われたことは
確かだった。


「……それは……嘘、ではないかもしれないが、真実、ではないだろう?」


ウォルフさんは
体に回した
あたしの手を
大きな手で
温かく包みながら言った。


「ふふ。……わかっちゃった?」


「他ならぬきみのことだからね。そのくらいはわかるよ。初めて会った日から、ずっときみだけを見てきたんだから」


「……ほんとうのことを言うとね」



あたしがウォルフさんを
執事に選んだ本当の理由。



あのときのあたしは
……ただただ、不安だった。



姉さんが義兄さんと結婚して
引っ越した先は
想像を絶するくらいの
大きなお屋敷で。


ごく普通の庶民の生活から
いきなりお嬢さまになってしまった。


もちろん同じ屋敷の中で
姉さんも暮らしているし
義兄さんがこの家の主で。


何も心配することは
ないのはわかっていたのだけれど。

そしてあたしが
執事さんに選べば
その人は誰であっても
精一杯あたしに
尽くしてくれるだろうと
いうこともわかっていた。



だけど、それ以上に
あたしには自信がなかった。



表面的には
尽くしてくれるだろうけど
本心では
『こんな子がお嬢さまなんて』
……そう思われるんじゃないかって怖かった。



だから、あの時
一番あたしに
心を向けてくれていると
思える人を選んだ。


あたしがどんな失敗をしても
笑って受け入れ
許してくれそうな人。


ウォルフさんが
あたしに投げてくれた
視線や笑顔が。


あの時、居場所が
まだなかったあたしに
存在感を与えてくれた。


『きみはここにいていいんだよ』

って言ってもらったような気がしたから。


そして、何よりも
このお屋敷での
新参者同士だったから。


もともとセレブで
九条院家の客人としても
十分な家柄のウォルフさんと
自分を比べるのはヘンだけど
お屋敷にまだ馴染んでいない
異質な存在、というところで
共通点があるような気がしてしまったから。



ウォルフさんが、まず
きちんと義兄さんを通して
正式な客人として
このお屋敷に来ていたら
あたしにとって
ウォルフさんは
晶さんよりも
もっともっと遠い
近寄りがたい存在に
なっていたんじゃないかと思う。



でも、いつの間にか
ウォルフさんは
あたしにとって
とても気になる人になっていた。


あんな登場の仕方をした
無鉄砲なまでの行動力も。


物腰が柔らかいようで
はっきりと
自分の意見を言うところも。

いつもはこの上なく
甘やかしてくれるくせに
あたしが間違ったことを
したときには
きちんと指摘してくれるところも。


そして何より
ウォルフさんは
あたしにとって何が
最良かということを考えて
あたしの意志も
大事にしながら
自然に導いてくれる。


ずっとこの人のそばにいれば
あたしは自然にお嬢さま……
もしかしたら
お姫様にだって
なれるような気がした。



「最初からきみは、ぼくにとってはこの上ない、最高の姫君だったよ」



ウォルフさんは
あたしを抱き寄せながら
そっと頭を撫でた。


口から流れ出る
美辞麗句の数々を
浴びることも
決して不快ではなかったけれど。



執事として
毎日一緒にいるうちに
あたしはもっと
ウォルフさんの
本当の姿を知りたくなった。


あたしが
どんなあたしになっても
この人はずっと
見守ってくれる。
受け入れてくれる。


もしも、あたしが
他の男性を好きになっても
その相手を好きな
あたしの気持ちごと
あたしを愛してくれるに違いない。


そんな大きな愛情が
どうして持てるのか
不思議だった。


ううん、でももし
それだけだったら
あたしはその大きな愛情に
甘えるだけ甘えて
もっと刺激的な恋愛を求めて
他の誰かを好きになっていたかもしれない。



ウォルフさんは
ものすごく派手な感じに見える。


だけど一緒にいるとわかるのは。


人一倍周りに気を遣って
常に自分が一歩
引いているということ。


それも、たぶん
ほとんどの人が
気づかないくらいさりげなく。



執事さんたちの
主人を絶対的存在とした
献身的な心配りも
すごいと思うけれど。


ウォルフさんの
気遣いはそれとは違う。


それはたとえば
義兄さんや晶さんにだけでなく
執事のみんなや
使用人にまで及ぶ。
気遣いを見せること自体が
彼らの心の負担に
なることもわかっていて。


気まぐれや
お節介であるかのように
振舞いながら
そっと後押しをしてくれたり
気付きを与えてくれたり
かばってくれたりする。



そんな大きな優しさを持っている人。



……その優しい
仮面の下のあなたは
どんな顔をしているの?


仮面をはずした
あなたの素顔を
優しく撫でてくれる人はいるの?


あたしはいつの間にか
その素顔を見たくて
たまらなくなった。


人間だったら、ときには
弱気になったり
わがままが言いたくなったり
毒を吐きたくなったりすることもあるはず。



その顔を
わたしには見せて?


そんなときは
あたしがあなたを
思いきり抱きしめるから。


あたしがいるから
大丈夫だよって言うから。


あなたが
涙を流すときには。

あたしの胸を
思い切りその涙で濡らせばいい。


そして、本当に
あたしを愛しているなら
美辞麗句ではなく
あなた自身の言葉で愛を囁いて──。




だから、あたしは
今のウォルフさんが好き。


自分の言葉で
語りかけるときの
ウォルフさんが大好き。


人前では
ついいつもの口調に
戻ってしまうけれど。


それは
あなたの照れ隠しであり
周りの人への優しさを
形にした仮面だから。



でも、あたしは
その下の素顔を知っている。


あたしだけが
知っているのだから。


それでいい。






さっき目が覚めたときに
感じていた
ささやかな不安は
もう跡形もなくなっていた。

それどころか
ウォルフさんが
以前よりもっと大きな
確かな存在になったと感じていた。



うん。



あなたが、人生を
あたしに与えられたと
いってくれるのなら。


あたしは
あなたにできる限り
幸せな人生を贈りたい。


あたしにとっても
あなたが幸せなことが幸せだから。



「……あなたの素顔が好きよ?」


「……ぼくも、きみの全てが好きだよ」


ウォルフさんは
あたしを包み込むように
優しく抱きしめた。


「さ、そろそろまた休まないと」


そのまま
お姫様抱っこをして
あたしをベッドへと運ぶ。


ベッドに置かれた瞬間
あたしは彼の首に回した腕に
ぎゅっと力を込める。


「……大好き」


呟くようにそう告げると
クスリと笑うような
吐息が私の耳をくすぐった。


そしてそのまま
あたしの体に彼の重さがかかる。






「好きだよ、****」



そう、この一言だけでいい。



飾らない言葉だけで
あなたの気持ちが十分伝わるよ。



お互いの目と目が合う。



それから
引き合うように
唇を重ねる。
想いのすべてを
注ぎ込むようなキス。



このまま心も体も
すべてを分かち合いたい。
心臓の音も
体に流れる血液も。



どこかで
あなたとあたしの体を繋いで
共有できたらいいのに。


そしてあなたの
大海のような
大きな心の一部でも
あたしが持てたらいいのに。



そうしたら
世の中の何もかもを
もっと大事に愛せるのに。




その吐息、唇や舌の感触。
優しく肌を伝う指先の感触。



甘く深く
あたしのすべてを愛して。
あたしもあなたのすべてを
愛していくから。



あなたの心の海を
満たす水の一滴のように
いつまでもずっと
寄り添っていくから。














FROM MOKKO!!

******** きみがくれた人生 Fin. *********














■つぐみの感想■

MOKKO様からの戴き夢、
『きみがくれた人生』でした。

やばい・・・。
UPするために
ブログ用に改行しながら
一字一句読んでいくと
すごくウォルフの気持ちが
伝わってきて
思わず泣いてしまった・・・。

思わずじわっと
きちゃいました。


ウォルフの優しさって
普遍だと思うのね。
その愛し方も。
他に左右されないで
例えば他の人を好きになっても
ウォルフはそれさえも
受け入れてくれて
大きな愛情を注いでくれる。
そう感じるんだ。


どうしてそう
大きい愛情をもてるんだろう、と
思わず考えてしまいました。


他執事のシナリオで
ウォルフって
応援する立場に回るのよね。
その執事とヒロインが
あまりいい感じじゃなくて
その関係に苦しんでる時は
背中を押してくれたりする。


真壁の時は、特に。
真壁はウォルフのことを
仇敵だと思ってるみたいだけど
でもそれは、ウォルフの
発言の派手さとか
美辞麗句だけじゃなくて
ウォルフの持つ
もともとの良さ、
騎士道精神であったり
その大きな愛情であったり
恵まれながらも
気を使ったりする
ウォルフ自身の美点が
真壁からしたら
嫉妬というか
(真壁は常に嫉妬か?)
「なれないであろう自分」を
みているんじゃないかな、と
ふと思ってしまいました。


ウォルフって
もしかしたら人気は
いまいちかもしれないけど
けしてあの美辞麗句に
騙されてはいけません。
GWのシナリオのウォルフが
恋人モードになった時に
ヒロインから言われるのよね。
自分の言葉で話している
ウォルフがいい、と。


それに対しての
ウォルフの言葉がとても好き。


あたしは真壁が好きだけど
ウォルフの優しさは
すごくすごく好きです。
まさしく包み込まれるような
それでいて
キラキラとしてて。

明るくて、とても綺麗に
手入れされて花が咲き乱れる
西洋風庭園をイメージしてしまう。


ウォルフのお話は
彼の美辞麗句や台詞が
難しくて書けないから
なかなか手をつけないけど
このMOKKOさんからの
お話を読んで
ウォルフにぐっときちゃって
思わずウォルフのデートアプリを
プレイしてしまいました。


ウォルフのデートアプリの
びっくりギャップデートも
とても好きです。
いちいち大袈裟な所に
笑いながらも
ウォルフがただただ
「優しい」だけじゃなくて
愛情たっぷりで
諭しながらも本当に
優しいところに出逢えて。


ウォルフの良さを
実感できたお話でした。
素敵なお話をありがとう。
素敵、だけじゃなくて
心にくるものがありました。
じんわりとね。


MOKKOさんが書く文章は
彼女自身のように
大人な視点で理知的で
流れるような文章に
甘さや切なさが含まれてて
そして温かいです。
大好きです。


素敵なお話を
ありがとうございました。



23.Octorber.2009 つぐみ


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