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サイトのCLAP御礼のSSとして
長らく置いておいた
『Like A PEACH』です。

このお話は、秘密シリーズと名づけており
中岡さんの秘密シリーズ
『柔らかい身体』の対になる
お話です。

『柔らかい身体』はこちらから

対なので
一緒に合わせて
読んでもらえると嬉しいな。

CLAP御礼SSを更新したので
読みやいようにブログにUP,
名前変換でサイトへ収録します♪


以下、創作になります。
ご了承の上
ご理解いただけた方のみ
どうぞお読みください。




********** Like A Peach *********

Nobody can know it.
It’s secrets in my heart.
I love you so much.
Please eat me like a peach !!

【Secrets Serise】




あなたがあたしの
特別な人になったのは
きっと、あの時。


専属執事に決まった日。

お屋敷の中で転んだあたしを
あなたが手を貸してくれた。

膝を折って
その白い手袋をした手を
あたしに差し伸べてくれた瞬間。


「大丈夫ですか?」



そう優しく訊く声よりも
あたしの顔を覗き込む
あなたの顔がとても優しくて。

差し伸べられた手。


その手に全て
奪い取られたいと想ったの。


その手をぎゅっと握って。
きっといつか、
この手の持ち主を
あたしだけのものに
したいと願ったから。




あれから半年。
あなたはあたしの傍に
いつもいてくれる。


専属執事として、
世話をしてくれる。


あたしとあなたの関係は
形式張ったものじゃなくて
もっとフランクで。

お友達、ううん。
あなたはあたしを
すごく可愛がってくれる
お兄さんのよう。


甘えん坊のあたしを
充分に甘やかしてくれる。


お嬢様になりたてだったあたしを
この人が傍で支えてくれた。


泣きそうになった時。
困ってしまった時。
迷っている時。

あなたはいつも
あたしのそばにいてくれて
見守っててくれた。


そんなあなたの優しさに
あたしはドキドキしてる自分を
隠すので精一杯だよ。


彼にとって
これが仕事なんだから。

そう想って、このドキドキを
消そうと想ったけど・・・・。


でも、彼があたしに
ただの「仕事」以上の気持ちを
抱いてるっていうが
いつの間にか、伝わってきた。



それは・・・・。


ふとした拍子に
あなたがあたしを
見つめている視線。


彼好みの服を着たときの
嬉しそうに何度も
ちらちらと見る様子。


たまに・・・・
他の執事さんと
話しているときに
にこにこしながらも
少し雰囲気が違うところ。


あたしが眠れなかった夜
眠れないあたしの髪の毛や
頭を優しく撫でてくれた手。


お嬢様、とあたしを呼ぶ声。

あなたのノックの音を
あたしが聞き分けるように
あなたはあたしの
仕草1つ1つで
あたしの気持ちを
全て見抜いてしまう。


あたしが笑ったら
あなたが優しく微笑んでくれる。


その優しい雰囲気が
すごく好きなの。






あたしはあなたに恋してる。
8歳年下でも。

あなたにとって
特別な“存在”になりたいと想ってる。










「中岡さん」


扉の向こうで
待機しているであろう
彼に声をかける。


「背中のファスナー上げてもらってもいい?」



そう頼むと、中岡さんが
パウダールームに入ってくる。



ドアが閉まる音。



あたしと中岡さんしかいない。
なんだかドキドキしてくる
気持ちを押さえながら
あたしは赤くなってくる頬を
隠すように背中をむける。



半分までしか上げれなかった
ファスナー。
その上にホックもある。


このファスナーとホックが
1人で着替えると、
難しいんだ。


・・・頑張れば1人で出来るけど。

中岡さんに構って欲しいから。
子どものように甘える。



着替えさせてって。




「失礼します」




そう言って彼がすっと
あたしの後ろに立つ。

さっと空気が動いて
中岡さんの気配がするの。


ファスナーをあげやすいように
あたしの髪の毛を分ける
その指遣いがすごく好き。

髪の毛を優しく優しく
愛撫されてる気になる。




ファスナーにかかる
中岡さんの指。


一瞬だけあたしの背中に
触れてなぞる。


ひっそりと舐めるような視線が
あたしの背中に注がれている。


思わずその感覚に
ドキッとした気持ちを隠して
じっと息を止める。


一瞬だけ躊躇があったあと、
中岡さんがゆっくりと
ファスナーを上げて
ホックを止めてくれた。









ドキドキしたあとの、
完了の合図。













・・・そのままファスナーを
下ろしてくれたらいいのに。


皮をむくように、するっと
ファスナーを下ろして
この服を脱がしてくれたら。


そう、ゆっくりとファスナーを
下ろしたあと、露わになった
背中に口づけて
お好きなところから、
あたしを食べちゃえばいい。







そんなあたしの気持ちは
まだ彼に届いてない。












中岡さんはあたしのことが好き。
あたしも中岡さんのことが好き。


そんなこと、わかってる。


わかってるのに
こうやって
わかってないフリをするのは。


あたしがあなたより
ずっと年下だから。
それにあなたの“主”だから。


あたしとあなたの間にある
色んな障害物みたいな
ちっぽけなもの。


気持ちを伝えたときに
妹扱いされて
遠ざけられたり
執事だからとか
年が離れてるからだとかで
話が逸らされてしまうかもしれないから。


そう、ならないように。


子どものあたしは
姑息な作戦を立てる。


中岡さんのことが大好きで
手に入れたい。


あなたが自分から
手を出したくなるように
仕向けるのなら。


あなたから手を出してきたら・・・。


あたしは中岡さんのもの。
そしてきっと
中岡さんはあたしのもの。



それをじれったいと想っても。




いつかきっと、中岡さんが
ファスナーを上げたくなくなるほど
あたしのことを好きになる日が
来る。



あたしのことを
食べちゃいたくてしょうがなくて
自分を抑えられなくなる日が
来ると想う。




そう信じてるから。



今日もぎゅっと抱きつくんだ。


甘えたくて。


あたしにドキドキして欲しくて。


あたしよりも背が高くて
そこそこに筋肉がついてて
それでいてしっかりしてる。





しなやかな身体つき。





「ほら、お嬢様。だめですよ、
こんな風に抱きついちゃ」


そう言いながらも
彼は抱きついたあたしを
拒否しない。


他の男にはこうやって
抱きついちゃダメだよ。

そう前に注意された。



あたしが抱きつくのは
中岡さんだからだよ。


なんて答えた
あたしの意図を
中岡さんは
どう受け止めたのかな?


いつも抱きついて様子を見る。

拒否しないこと。
困まったふりをしてるけど
実は嬉しそうなこと。


そして、徐々に
あたしを抱きとめる腕に
中岡さんの意思が
感じられること。


そして想う。


彼もあたしのことを好きだって。


ぎゅっと抱きつくと
その執事服から
彼の香水の匂いがする。


その匂いが大好き。
ずっと顔をうずめていたい。


「中岡さん」


思わず名前を呼んだら
お嬢様、と優しい声で
返事が返ってきた。

抱きしめながら
そんな優しい声で
応えてくれるなんて
ドキドキしてしまう。


そしてうっとりしてしまう。


何も意図せず名前を呼んだら
それに応えてくれる。
それがいつも嬉しい。



抱きついたときに
中岡さんがあたしを
優しく受け止めてくれる。


背中に回る
手の温かさが大好き。


執事服に覆われながらも
その隙間から香ってくる
中岡さんの匂いも
気配も全部好き。




だからわざと抱きつくの。



大好きなものを
抱きついている間
独り占めできるから。



彼の身体を感じながら。
彼にもあたしのことを教える。





あたしはもう食べごろだよ

身体つきだってもう
大人になってきてるもの

子ども扱いされたくない
一人の女の子として
見て欲しい


いつか、恋人として
きつくきつく
抱きしめて欲しい、と。







今はまだ・・・・。



中岡さんがあたしを
抱きとめる腕に
恋人として独占するような
強さはない。


抱きついてきたあたしを
優しく受け止めているだけ。
だからまだ
ぬいぐるみのような抱き心地。


もっときつくきつく
抱きしめちゃっていいのに。


きっと、彼が“恋人”として
あたしのことを抱きしめてくれたら。



多分。


その時は・・・・
優しいけど強くて。
そのまま包み込まれるんだと想う。


中岡さんの腕の中。


きっと嬉しくて。
そして恥ずかしくて。
大好きな気持ちで
胸が高鳴るのを
押さえられなくて。

ドキドキしすぎて
震えちゃうんだろうな。




そんな日が来るのを
あたしは待ってるの。







いつでも食べてもらえるように。


今日も中岡さんが
大好きだといってくれた
香りを身にまとう。



フルーツ系の香り。
甘くてうっとりする香り。


桃の香り。



あたしと中岡さんの
恋がはじまったら
この香りのように優しくて
とても甘くて柔らかいものだろうな。



柔らかい桃のように。


きつく抱いたら
潰れてしまうよ。
だからその時は
躊躇せずに全部
食べちゃってね。



そうメッセージを込めながら。


優しく抱きしめてくれる
その胸に顔をうずめる。
愛らしいと思って欲しくて
甘えるだけ甘える。



不埒だといわれても。



きっと、そうやって
中岡さんがあたしのことを
とてもとても欲しくなるまで。


この香りであたしを包んで
彼に伝える。




早く気づいて。
中岡さんに食べられたいんだ。
もう食べごろだよ?







―――口には出せない
こんな不埒な望み。



あたしの秘密は
甘くて柔らかい桃の香り。








******* fin. *********




















■ あとがき■

『柔らかい身体』の対
『Like A Peach!』でした。


長らく拍手御礼として
置いていたので
書いたことを忘れがちだった
このお話。


柔らかいといえば桃。
大好きな人に食べてもらいたい。
キスだけじゃなくて
丸ごと自分ごと。


17歳の恋ってきっと
甘酸っぱくて
なんだかほわほわしてて
柔らかくて・・・
こんな感じだった気がします。


もっと早く大人になりたくて。
大好きな人に追いつきたくて。


そしてなによりも
ただ可愛がって欲しい。
ただ甘えさせて欲しい。
なんだか甘くて柔らかくて。
可愛らしい。


そんな恋人を書きたくて
「柔らかい身体」の対にしました。


きっと乱暴に扱ったら
潰れてしまうほどの
繊細で、頼りなくて
柔らかいから。


桃のように甘くて
愛らしくて幼くて
可愛くて初々しい。


手を出すなら
触れてしまうのなら
きっときっと
頭のてっぺんから足先まで
あたしの全てを
愛しい気持ちで
食べちゃって下さい♪

なーんて気持ちを込めてます。


食べごろな彼女を目の前に
きっと中岡さんは
ぐっと我慢してるのかなと
思いつつも・・・
「柔らかい身体」での
中岡さんは
抱きしめながら
その柔らかさを味わってて。


なんかなぁ。
こういう2人が交わす
甘くてどきどきして
ひっそりと漂う秘密の香り。

駆け引きをしているようで
でもお互いがお互いしか見てない
「恋」という恋を
この秘密シリーズで書けて
あたしは嬉しかったです。


この中岡さんとヒロインの恋は
もうちょっと続く予定です。
この対の後、
2人がどうなるのか。
恋の成就まで書いてしまいたい。

とは言いながらも
もう既にこの2人は
お互いの気持ちなんて
分かり合ってると
思うんですけどね。


大好きな彼が
好きだといってた香りを
身にまとって。
気づいて欲しい
この恋心。
抱きしめられるだけじゃ
物足りなくて。
もっともっと激しく愛されたい。

壊れるぐらいに抱きしめられたり
身体全てを彼に食べられたい。


でも女の子は
限りなく柔らかい存在だから。
包み込むように愛されながら。


食べごろのこの恋が
なくなってしまう前に。

きっときっと
中岡さんが
彼女を食べちゃうのは
時間の問題。




17.October .2009. つぐみ

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