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きょう様に捧げる
「明け方まで」の分割になります。

1つの記事で読みたい方は
こちらからどうぞ。

こちらは分割のその2になります。
その1 その3

以下、創作になります。
ご了承の上、
ご理解のいただけた方のみ
どうぞお読みください。
 











********** 中岡久志の視点 ************




彼女を抱いた後。


ずっとこのまま
朝が来るまで彼女を
この腕の中に
抱きしめておきたいと願いながら
俺は感じる。


彼女を愛するようになって
その心も身体も
きっと全て知っているというのに
もっと知りたい、
もっと自分のものにしたいと願う自分を。


8歳年下の彼女は
いつも俺の中では
綺麗に咲き始めた花のように
とても綺麗で
大事にしたいと想う存在だ。


好きだと言って
本当に正しかったんだろうか?



何度もその疑問が
心の中に浮かんでいた。


もしかしたら彼女が
この九条院家を出て
普通の生活に戻って
俺が彼女の傍にいられなくなったらと
そう想ったら、いてもたってもいられなくて。


執事じゃなくても
お傍にいさせてください。


思わずそんなことを
お願いしていた。


そのお願いは結局
俺の杞憂だったことがわかって
安心したけれども。

それで俺の気持ちを半分以上
彼女に伝えてしまって
そこから恋が始まった。



あの日彼女を抱きしめて
好きだといった日から。


迷いや戸惑いと同じぐらい
幸せを感じている。


8歳年上だから。
自分が使える屋敷のお嬢様だから。


いろんなことを
考えてしまう。


恋人になってから
たまに勤務中に甘えてくる
彼女を嬉しく思いながらも
周りに知られないように
人目を気にして。



それでも最後には
彼女に負けてしまう。


全て彼女のことが好きだから。


誰かに見られないように
そっとキスをする。

それが重なるたびに。



気にすることは
沢山あるけれども
それでも彼女を好きになって
彼女も俺のことを好きになってくれて
こんな幸せなことはないと想う。



ただ。


夜の時間、彼女の部屋で
一緒に過ごした後。

部屋に帰るときの
彼女の悲しそうで
切なそうな顔が
毎日気がかりで。


俺も彼女の傍を離れたくないと想う。


ずっと傍にいたいと願ってる。
そう、本当だったら朝まで一緒にいたい。


でもそれは
今の俺たちには許されていない。


だから、俺は明け方が来る前に
一人、部屋に帰る。


彼女をひとり残して
部屋に帰る時は
いつだって辛い。


でも俺が切なくて
その辛い気持ちを表に表したら
きっともっと切なくなるだけ。


眠ったふりをして
俺が部屋に帰るのを
気づかないようにして
その寂しさを口に出さずに
やり過ごしている彼女を
もっと切なくさせるから。


だから、俺は彼女の前では
自分も感じている
その切なさを表に出さない。


2人で演じるお芝居が
どれだけ切ないかわかっている。


だから。


彼女を愛して
その彼女自身を
その指先から足先まで
可愛がって
愛撫して
沢山のキスを降り注いで。



耳元で愛してると囁く。
いつもの俺じゃないように。


彼女の吐息と
熱くなっていく肌が嬉しくて
後ろから抱きしめて
その首筋にキスをして
どこもかしこも
俺のものにする。


抱いている間は
2人の肌に隙間なんかなくて
ただただきつく抱きしめて
彼女を俺のものにする。


とても可愛いくて仕方がない。
大事にしたい。


彼女を離したくない。



全てが終わって
彼女の波が収まるまで
腕の中に閉じ込めて。



そっと髪の毛にキスをする。



2人の荒れる息遣いが
ゆっくりになるまで。


終わったあと、どうしてこんなに
彼女のことを愛しく想うんだろう。



抱きしめている時より
抱いている時よりも
もっと小さくて
もっと儚くて
自分の腕から離れていくような
そんなことを感じて
愛しすぎて抱きしめてしまう。



そんな俺の心の中を占める
切なさを知らない彼女は
抱かれて、その気持ちよさで
潤んだ目で俺を見詰め返す。


「中岡さん、大好きだよ」


彼女の口から漏れる
その言葉が何度も何度も
聞きたくてたまらない。


だから返事はしないで
そのままそっと口付けて
また彼女を奪う。


何度も彼女を抱いて。
気持ちよさで
俺の名前を呼ぶ
彼女の声を聞きたくて。
愛され疲れた彼女が
ぐったりとするまで。



2人の時間が続く。


このまま離さないで。
いや、こうやって抱いたまま
朝を迎えたいと願う。



彼女から離れるのが惜しくてたまらない。
一時でも離れたくないのに。



そうやって想っていると
本当に離れられなくなって
朝まで傍にいてしまう。


そんなこと、許されてないのに。


だから、俺は
彼女が俺の腕の中で
ゆっくりと目を閉じて
夢の中にいくのを確認してから
自分の気持ちを
断ち切るかのように
そっとベッドから抜け出して
シャワーへいく。


シャワーを浴びながら
彼女の匂いを落とす。


その代わりに
彼女がいつも使っている
バスラインのシャンプーや
石鹸を使う。


いつも俺に抱かれる前の
彼女の香り。


抱いている時の
彼女の匂いとは違うけれども
それでも、その香りが
俺の心を少し満たしてくれる。


これは俺だけしかわからない
満たされ方。



彼女の匂いに包まれながら
俺はベッドで一人眠ってるだろう
彼女を想う。






シャワーを浴びて戻ってきたら
いつもどおり、彼女が
白いシーツに包まって
目を閉じているのが見えた。


濡れた髪の毛を拭きながら
俺はまたそっと
彼女の横に寄り添う。


髪の毛を撫でる。

彼女の寝顔を見つめる。


きっと彼女は知らない。
俺がどんな気持ちで
この顔を見ているか。


どれだけ俺が君の事が好きか。
ずっと傍にいて
この寝顔を守ってあげたいと想う。


ずっと傍で彼女を見つめていたい。




(君のことが本当に大好きだ)




しばらく見詰めていたら
不意に彼女が口を開いた。








******************


その3はこちらから。
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