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「執事たちの恋愛事情」の
二次創作になります。

真壁と樫原さんが出てきます。

大まかなあらすじとしては、
ヒロインは真壁さんと恋人設定。
で、樫原さんもヒロインを好き、という
三角関係ですww


白凛学園のクラスメートから
誕生日パーティへ招待され、
そのためにダンスを樫原さんから
ならうことになり・・・・・、
そして現在に至ります。


このお話は、
ようやく誕生日パーティへ
来たところから、の続きです。


不定期連載で、
現在話は17まで来ています。
だいぶ長い連載になりました。


前回の更新から、1ヶ月以上も
開いてしまいました。


4月末の夜語り期間中に
UPする予定が
書ききれずに、今日まで
遅れてしまったこと、
約束していた方々に
本当に申し訳なく思ってます。


しばらく連載に集中するので、
終盤まで来ている
このお話の最後まで
是非お付き合いいただけたらな、
と思います。




【前回までのリスト】

・ダンスのお相手は?1 幕開け
・ダンスのお相手は?2 レッスン開始
・ダンスのお相手は?3 甘やかしてくれる人
・ダンスのお相手は?4 誘惑
・ダンスのお相手は?5 揺れる心
・ダンスのお相手は?6 告白 
・ダンスのお相手は?7 情熱
・ダンスのお相手は?8 好きという気持ち
・ダンスのお相手は?9 イアリング
・ダンスのお相手は?10 嘘の数 
・ダンスのお相手は?11 涙色の空
・ダンスのお相手は?12 熱
・ダンスのお相手は?13 廃墟の中の2人
・ダンスのお相手は?14 2人だけの世界
・ダンスのお相手は?15 口紅
・ダンスのお相手は?16 夕暮れ



以下、創作になります。
どうぞ、ご了承の上、お読み下さい。








↓↓↓↓




















****** ダンスのお相手は?17 *****














緑川家の誕生日パーティ。



樫原さんのエスコートで
会場へ入ると、
そこには沢山の招待客の人たちが
それぞれ談笑していた。



ソファには、談笑をしている人もいる。


立食パーティのようではあるけど、
食べている人は少なくて、
ほとんど社交の場と化していた。



(お嬢様、まずは一周しながら、緑川さんを探しましょう)

樫原さんが小声で教えてくれる。


会場の壁側には料理の列があり、
その反対側には、弦楽器などの
生演奏をする人たちがいる。
ピアノの曲にあわせて、
クラシックを演奏している。



思わぬ社交の場に来てしまって、
戸惑うあたしを樫原さんが
ふっと笑って見つめる。


「大丈夫ですよ、お嬢様」

「え?」

「そんなに不安になられなくても。この樫原がついておりますので」



にっこりと笑う。


ああ、そうか。
今日はいつも一緒の
真壁さんじゃなくて
樫原さんと一緒だったわ。


少しだけ妙な感覚に陥る。


いつも、真壁さんと2人でこういう
パーティに来ることが多かったから。


樫原さんは義兄さんについて
色々な場に出たことがあるから、
確かに場慣れしている感じ。


もちろん、真壁さんもそういうことは
とても上手だけど、
樫原さんはなんていうか
もっとこなれてる気がする。


会場を一周しながら、
すれ違う人たちの名前を
小声で教えてくれる。


いつも義兄さんと一緒にいる
樫原さんが、あたしを
エスコートしてるせいか、
いつも以上に九条院家に
関係する人たちに
声をかけられることが多かった。


そのたびに、あたしは
笑顔で会釈して
軽く挨拶をする。




九条院慎一郎と結婚した
夏実の妹です。
クラスメートの緑川さんの誕生日で
招待されました。



たったそれだけのことなんだけど、
沢山の人たちと会釈を交わしながら、
社交的な挨拶を交わしていると、
だんだんと疲れてきた。


肝心の主役、クラスメートの
緑川さんにはまだ逢えてない。


同じように招待された
白凛のクラスメートもいて、
途中、彼女たちに逢うと、
やっぱり知った顔だからか、
安心して、話ができた。


「こちらはどなた?」


そうクラスメートからも
傍につきそう
樫原さんのことを訊かれる。


いつも、学校の送迎をしてくれる
真壁さんじゃないから。


それに、今日の樫原さんは・・・。


他の招待客のように堂々としてて
品があって、執事っぽくないから。
エスコートしている姿も
ステキにうつるのだと思う。


九条院家の執事長で、
今日はエスコート役として
一緒に来てもらったの。


そう説明すると、
女の子たちが少し目を丸くする。


「てっきり、****さんの許婚か、交際していらっしゃる方かと思いましたわ」


「並んでいらっしゃるところが、とても感じ良くて」



そう言うクラスメートもいた。


あたしは、その言葉を
曖昧に笑って受け止めた。


傍についている樫原さんが
にっこり笑いながら、
否定してくれるが、
その言葉からも滲む。

樫原さんの嬉しさが
あたしにも伝わってきた。


こうやって恋人同士にも
見間違えられるような。
そんな“2人”に、
周りからは見られても
おかしくない・・・んだ、
あたしと樫原さん。


たぶん樫原さんが、
あたしを「恋人」のように
扱ってくれてるからだ。



真壁さんと一緒にいるときに、
真壁さんがエスコートしてくれた時に
こうやって見間違えられたことは
一度もない。



それが不思議だった。


外の世界では、
あたしと真壁さんは
すっかり仮面を被ったように
「お嬢様と執事」を
演じているからだろうか。



少なくても、真壁さんは
「執事の仮面」を
被るのが上手だ。



それが、今
少し悔しくて、
そして残念に思う。



にこやかに談笑している
クラスメートの輪の中で、
あたしは、ちょっとばかり
作り笑いをしながら、
時折相槌を打ちながらも
話をほとんど聞いていなかった。







その心は、
真壁さんのことばかり
考えていた。







真壁さんは徹底的に
「外」では執事だ。


それは、執事であることを
真壁さんが愛しているから。



もともと、執事の仕事への
憧れが募るに募って
執事の職に就いた人だから。


だから、「外の世界」で、
例えエスコート役で
ついてきたとしても、
真壁さんは、やっぱり「執事」の
仮面を外さないし、
そして、あくまでも「執事」としての
振る舞いを徹底させている。



それを崩すのは、
あたしと2人だけのときだけ。


それか、滅多には無いけど、
プライベートでの
デートのときだけ。





・・・・・でも、樫原さんは違う。


今日の樫原さんは、執事なんかじゃなくて
ただ、あたしをエスコートしてくれる紳士で、
執事の域を超えて、あたしに接してくれる。



普通に親しい友人のように。


恋人同士のように。



こうやって社交の場に参加している
「2人」として、振舞ってくれる。




だから、あたしも、
今このときを
「お嬢様」であるよりも、
一人の女の子としていられる。



樫原さんは
あたしに「お嬢様」でいることを
「強要」しない。



それどころか、お嬢様じゃない
あたしを、樫原さんは
求めてるんじゃないかと思う。





あたしは・・・・。




真壁さんが「執事」だからこそ
あたしは「お嬢様」を
振舞わないといけないのが・・・
本当は、心のどこかでは、
少しひっかかっていた。



執事とお嬢様の関係じゃない
恋人の関係との2重の関係で、
あたしは、たまにどうしたらいいのか
わからなくなる。



恋人なのに、
恋人として振舞うことが
許されないことが多い。


「外の世界」からも。
執事でありたいと
願っているであろう
真壁さんからも。



あたしが「外の世界」で
恋人としての振る舞いをしたら
それを静かに窘めてくれるのが
真壁さんだ。



限られた場面でしか、
外では、真壁さんは「執事」の
仮面を脱いでくれない。



いつも、あたしは
素の真壁さんと
一緒にいたいのに。



あたしは、真壁さんが
許してくれるのなら、
お嬢様をやめて、ただ
普通の一人の女の子として
恋人として、真壁さんのそばにいたいと
たまに想う。



でも、それはすぐに否定される。


わかってるよ。



傍にいられるのは、
こうやって
毎日一緒にいられるのは、
あたしが「お嬢様」で、
真壁さんが「執事」だから。



この関係が、
この気持ちとの矛盾が
とても苦しく感じられる。




「執事だから」
傍に居てくれる、じゃなくて、
「執事じゃなくても」
傍に居て欲しい。



あたしたちの出会いが、
執事とお嬢様だったからでも。
いつも一緒にいるから
好きになった訳じゃない。



たとえ、執事とお嬢様という
立場ではなく巡り会っても
真壁さんと恋に落ちていたと
想いたいから。


ただ、そう信じてる。



お嬢様をやめてしまいたいと
思う時・・・・


でも、お嬢様をやめてしまったら、
あたしは真壁さんの傍に
いられないかもしれない。


真壁さんは、執事の職より
あたしを選んでくれる、はずだと
信じていながらも・・・・。



執事とあたしのどっちを取る?



なんて愚かな質問だとは想いながらも、
あたしは、一度ぐらい、
真壁さんに訊いてみたい。




多分・・・
あたしを選んでくれるとは
想うのだけど。



でも、それは
あたしが本当に
望むところだろうか。




あたしだけを見ていて。

あたしのことだけを愛していて。


あたしの傍にずっといて。


執事じゃなくても
あたしがお嬢様じゃなくても
あたしのことを
愛してたと証明して。



恋人という関係が
執事とお嬢様の延長ではないと
あたしにわからせて。
そして安心させてほしい。




限りなく
真壁さんへの要求が
あたしの中にある。



どうして彼に沢山
求めてしまうんだろう。



真壁さんはいつも
あたしのことしか
愛していないし、
彼ほど、あたしのことを
愛してくれる人はいないと、
充分すぎるほどの愛を
もらっているのに、
あたしは、貪欲で
どこまでも、
彼の愛を欲しがってしまう。




もっともっと。


そう、もっともっと。


その愛で、
あたしを窒息させてほしい。



そういうことすら思う。





・・・・こんな自分は
病的だとわかってる。


熱に浮かされているかのように
真壁さんのことしか
思い浮かばない。



彼しかいらない。




彼もきっとそうだと思う。




それは、充分すぎるほど
わかっているのに。




ただ、恋人として
傍にいたいだけなのに。



この気持ちは・・・・貪欲で。
独占欲は限りなく
広がっていって、
どんどん閉鎖的になる。







それが息苦しい。






だから、あたしは考える。





執事とお嬢様として
真壁さんに出会えた幸せを。


執事とお嬢様だからこそ、
これまで沢山のいいことがあった。


執事の仕事を果たす真壁さんが
あたしの為に、沢山のことを
してくれること。


美味しい紅茶をいれてくれたり。
毎朝のアーリーモーニングティ。
そして部屋に飾られた
あたしが大好きな花々の香り。


執事としての仕事をしているときの
真壁さんの生き生きとした表情。



最初に九条院家に来たときは
ただただ、執事がいる生活というのに
慣れなかった。



専属で選んだ真壁さんは
執事の仮面を外さず、
心を許してくれなくて、
その壁の前で
シャットアウトされてた。




それが、段々と
素顔の真壁さんに触れて。



傍にいて
見守っててくれる存在で。




あたしのことを
大事に思ってくれて。



気がつけば
いつの間にか、
惹かれていた。




好きになったことに
理由はない。



ただただ。



もっと真壁さんのことを
知りたいと願う自分。



執事とお嬢様の枠を越えて、
もっと真壁さんに近付きたいと
想っている自分。



いつの間にか
彼にもっと愛されたいと
願う自分がいただけ。





だから。



お嬢様の命令だから、という形で、
あたしの恋人になりなさい、と
真壁さんに告白した、あの日。



あたしの手を握って
膝をつきながら、
誓ってくれた真壁さんが
忘れられない。



嬉しくて幸せだった
・・・・・あの日から。




ううん。

ずっと。



「お嬢様と執事」と
「恋人」の二重の関係を
あたしたちは演じている。



普通の恋人同士よりも
複雑で、そして
もっと密に絡まっている。



一生、この関係からは
逃れられないのだろうか?




この恋が「成就する」とは
どういうことなんだろう。



一生傍にいて添い遂げるができる、
ことが恋愛の成就というのなら、
あたし達は、恋人じゃなくても、
「お嬢様と執事」でも、
それを叶えられる。



そう、言ってみるなら、
傍にいるということを
目的にするのなら、
恋愛なんかしないほうがいい。




「お嬢様と執事」で
接しているのなら、
関係が危うくなることはないのだから。



一生、その立場を守って
傍にいることができる。



でも、あたしたちは
それが出来なかった。



恋人になりなさいと
命令した日に
あたしは自分から
安全圏を踏み越えた。





お互いが欲しいと想う気持ち。


自分のものにしたいという気持ち。


誰よりも愛したいという気持ち。




それに負けてしまった。


お互いの気持ちが
抑えられずに
恋人になった今。



それがどれだけ危険なことか、
わからないわけでもない。



でも、気持ちはとめられなくて・・・・。



あたしたちの恋の成就は
いったいどこに到達することで
なるんだろうか。



周りから認められたら
この恋は成就したと言えるの?


それとも、結婚したら?


でも、結婚するという意味は
一生傍で寄り添うということを
周りから認められるということ。


周りの承認がないと
成就できないって・・・・。

承認が成就にとって
大事なこととは、
あたしは・・・・思えない。


それに一生傍にいるってことを
考えるのなら、
それなら、恋人じゃなくて
恋愛感情をはさまず
信頼関係で結ばれる
「お嬢様と執事」の方が
絶対危うくない。




あたしと真壁さんが
どこを目指すことで、
この恋を成就できるのか・・・・。



この恋の行く末を
あたしは考えてしまう。



そんなことは
17歳のあたしにとって
わからなさ過ぎることだ。




ただ、一緒にいたいという気持ち。


ただ、相手のことが
好きで仕方がない気持ち。



そう。



好きで好きでたまらなくて、
この人しかいらないと
想っている気持ち。



それだけしか、
あたし達は持っていない。






もし・・・・
この恋が終わったら。


恋人同士じゃなくなったのなら。


あたしたちは
どうなるんだろう。


そういう想像もしてしまう。


恋人になった頃は、
こんなこと、考えもしなかった。


真壁さんに愛されて、
とても幸せだと思っていた
ただそれだけしか
感じてなかった。
つい最近まで。



でも、ここのところ
このことをよく考える。



それは・・・・きっと
あたしと真壁さんの
関係の中に
2人以外の存在が
侵入してきたから。



絶対に崩れないと思っている
あたしたちの関係が、
実はあやういもので、
そして、あたし達の気持ちが
どれだけ強くて
お互いがお互いを
必要としていても
ちょっとしたすれ違いや、
気持ちの重さで、
想像もしないことが
起きる可能性がある
ということを知ったから。





もしこの恋が
終わったとしたのなら。




きっと、真壁さんは
「執事」に戻るだろう。
何事も無かったかのように。



(出逢った頃と一緒になるだけだ)



そう言い聞かせながらも
想像するだけで、
あたしは胸が締め付けられる。



想像でさえ、
これほどまでに、
あたしの心臓を
鷲づかみにする痛さが
あるのに、実際
そうなってしまったら
あたしはどうなるんだろうか。



もう、何も無かった頃の
「お嬢様と執事」に
戻れないっていうのは
わかっている。


どんなに好きでも。



真壁さんとの恋が
終わってしまったら、
あたしはどうしたらいい?




恋人じゃなくても「執事」としてでも、
傍にいて欲しいと望むんだろうか。




せめて傍にだけはいて欲しいと
すがるのだろうか。



一人の男として愛している人に
そういう個人的な感情を抜きにして
「執事」として傍にいて欲しいと
頼むんだろうか。



そして、もし
その願いが聞き入れられたのなら、
あたしは、自分の気持ちに嘘をついて
その「執事」の傍において
「お嬢様」を演じることができるのだろうか。




九条院家の令嬢であるからこそ、
傍にいてもらえている事実。



「お嬢様」ではなくて、
「女」としてのあたしの
傍にいて欲しいと望む
自分自身の矛盾。






いつか、この恋が
終わってしまったら。



どんなに
あたしがまだ好きでも。




多分、一緒には
いられないだろう。



傍にいるように、という
命令で、たとえ、真壁さんを
縛ったとしても。




元の「お嬢様と執事」にも
恋人同士にも
戻れないのだから。







ずっと考えていた。
別れの不安や
これから先のこと。






だから・・・・。



熱を出して倒れたあの日。




隣で看病しながら眠る
真壁さんを見つめてて
あたしは、心を決めたの。





この恋が終わらないように。



こんな不安に囚われないように。


こんな不安で崩れてしまわないように。




もう、どこまでも
真壁さんと一緒に
いってしまいたいと。



戻ることを
考えなくなるところまで。



戻ることなんて無理だと
絡めとられてしまうところまで。



どんどん突き進もうと。




この恋を終わらせようなんて。
恋人同士ではなくなろうなんて、
考えなくなるところまで。



そんなことを、
一分も考える余裕が
ないところまで。





真壁さんを追い詰めたい。
2人だけの世界へ。






これがどれだけ
危険な気持ちなのか
わかっていながらも。



あたしの愛と、
あたしへの愛で
真壁さんを
全てから娶りたい。



もう真壁さんを
愛することから
逃げないということを心に決めた。




だから、
あたしが逃げないように
真壁さんも逃がさない。



決めたのなら迷い無く、
この恋で死んでもいいと
いうところまで
行く覚悟がついたということ。




この恋の果てまで見届ける。
その覚悟がついたということ。




強い気持ちが生まれたあの日。



こういう気持ちは
あたしだけのものだと思ってた。




でも、違った。



真壁さんに
離れることは許さないと言われ。


閉じ込めてしまいたいと言われ。




真壁さんもあたしと
同じ気持ちなんだということを
理解した、心の底から。





それに歓喜しながらも、
その危険な気持ちに
あたしは震える。



そして、
不意に哀しい気持ちになる。



真壁さんへの愛しい気持ちと
同じくらい切なくて。
そして哀しくて、苦しい。





どうして、こんなに
あたしと真壁さんの愛は
こんなに激しくて。
暴力的なのか。



あたしも、真壁さんも、
お互いに自分自身を
焼けつくしてしまうほどの
そんな熱を持っていて。


一度、火がつくと、それで
全身を焼かれてしまうような
そんな危険な火を
隠し持っていてる。



そんな火に周りを囲まれ
2人だけの世界に
閉じこもろうとしているのが
はっきりとわかる。



あたしと真壁さんは
出逢っては
いけなかったのかもしれない。



愛しているのなら、
包み込むように
優しい愛がいい。



こんな相手をも
燃えつくしてしまうような
強い愛は、
多分・・・・なにかしらの
負を持っているはずだから。




愛しているから、
あたしで苦しまないように
解放してあげたいと思った。


でも、同じだけの強さで、
愛しているから、
絶対に離したくないと思う。




この矛盾は、あたしが
あたし自身をどれだけ
危険に思っているのか、
真壁さんに対して、
愛しているのに
もしかしたら、ものすごく
真壁さんを侵食して
焼き尽くすかもしれないと
恐れている気持ちからだ。




でも、あたしは
その矛盾を飲み込む。



考えてもしょうがない。



起こっていないことを恐れるより
目の前にいる真壁さんを
愛したい。あたしの心の全てで。



愛する気持ちを貫くだけの
強さを持ちたいと、
あたしは、あの夜
神様に願った。


真壁さんと離れられないのだから
繋いだ手をずっと
離さずにおれますように。




この恋をどこまでも
とことん突き詰めて。
相手と自分しか
見えない世界になればいい。



2人だけの世界になればいい。




それをあたしも
真壁さんも両方が望んでいる。



いつか、その火で
焼け焦げになってしまっても。


それでも、
この人とならいいと想う。




あたし達の恋は
きっとそういうものだ。




あたしたちの恋の成就が
どんな形であろうとも。



周りがどれだけ障害を作ろうとも。




諦めたりしない。


そう、だから、
今日ここにいる。




















「****さん?」


名前を呼ばれて、はっと我にかえる。


「あ・・・・」



ずっと考え事をしながら、
上の空で話を聞いているうちに、
クラスメートの話の輪に
今日の主役の緑川さんが来ていた。



「来てくださってありがとうございます、****さん」


にっこりと笑う緑川さんに
釣られて、あたしも、
ちょっと不自然ではあるけど
にっこりと笑って、
今日の招待のお礼と
誕生日祝いの言葉を贈った。



こちらに白凛学園の方々が
集まっているのを
見ていたのですけど、
顔を出すのが遅くなって
ごめんなさいね。



そう謝る緑川さんに
クラスメートの人たちが
口それぞれに
招待のお礼を述べている。



「本日は、ゆっくり楽しんでいらっしゃって下さい」



そうにっこり笑って、また緑川さんは
別のグループのところへ歩いていった。



誕生日の主役は
挨拶回りで忙しいんだ。



その姿を見送り、
クラスメートは一人一人も
それぞれ知り合いを見つけて
話の輪から抜けていった。



「私も、少しあちらの方に挨拶に参ってきますね、****さん」


そう別れの挨拶をされて、
クラスメートの輪がなくなった後。



さて。
今日の招待のお礼も言ったし、
パーティに招待された客としては
やることは全て済ませたかな。



そう想って、傍でたたずむ
樫原さんに目を向けた。



樫原さんもこっちを見ている。


ふと目が合って、
あたし達は微笑んだ。



(今日、ここに来たのは・・・・)


この招待受けたから、だけの
理由以外の理由もある。



樫原さんと2人きりで
話をしたかったから。



屋敷ではできない話を。











********* ダンスのお相手は?17 **********


続きは明日。


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