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少女には向かない職業  10/06/2007  


少女には向かない職業 (ミステリ・フロンティア)少女には向かない職業 (ミステリ・フロンティア)
(2005/09/22)
桜庭 一樹

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『少女には向かない職業』 桜庭一樹

これってTVドラマ化されたんだね。
DVDをレンタル屋で発見してしまいました。

桜庭さんの作品を最新作から順に過去を追って読んでるんだけど、
『少女七竈と7人の可愛そうな大人』より、愕然と出来が落ちてて
びっくりしました。といっても、相変わらずの少女を描く作風はお気に入り。
ただただ、『少女七竈』の方の出来がよかったので、
やはり昔の作品に立ち返って読んでみると、
書き手の力量成長ぶりに驚くというか。
この作品を読むと、(嗚呼、ライトノベルズ作家だ…)と感じるな。
ってことは、裏を返すと、少女七竈を書けた、
そして青少年読書クラブを書けたってことは、
これからドンドン成長して作風が変わっていくし、
力のある作品を生み出していけるんだろうと予測も出来る。今後要期待。

そんな物語以外の話は、これで終わりにして。

「中学二年生の一年間で、あたし、大西葵十三歳は、人をふたり殺した。」

なんて、ショッキングな始まり。

読みすすめるうちに、表題の「少女には向かない仕事」の仕事とは、
殺人であるとわかる。

大西葵が、その共犯者及び協力者、宮乃下静香と出会い、
どうして二人も殺すようになったかが書かれているストーリー。
ちなみに、宮乃下静香には「サツジンシャ」とルビ振り。

主人公の葵が殺したいのは酒浸りで暴力を振るう義父。
学校では楽しくて笑わせ役だけど、家では親に振り回され、
荒れた環境で息を殺して、臆病に生きている、なんて役柄は、
確かにベタではあるんだけど、少女が殺人を犯すまでの、
そのスイッチの入れようが、描かれている。

多感な少年少女の時代に親(義父)を殺すっていうので思い出せば、
『青の時代』とかがあるんだけど、本作はそういう感じではなくて、
なぜ、一人の少女が殺人を重ねるようになって、今に至っているのか
という、雪崩崩しのような1年を描いている。

心理描写より、ゲームのような流れで、
(確かにこれは、ライトノベルズの流れだな…)と思いました。
思ったのは思ったけど、でも、戦う少女のあり方、というか、
作品に出てくる、主人公の葵と、そして静香、二人の女の子が
一番最後にハードボイルなのが気に入ったかな。
どちらが好きかといわれれば、あたしは静香が好きです。
お金持ちのお嬢様で、屈折したところがあって、
そして、生きることに怯えているところが。

少女の時代の、親に対する反抗期というか、
もやもやっとした怒りや反感や、そして、世界から逸脱したいという思いや
あちらとこちらの境界線に立って、危うい道に立っているところや、
そんな空気が醸し出されてて、書き方よりも、雰囲気が好きになりました。

ありえない、暴力で満ちた、非現実的なあちらの世界に
ある日不意に飛ばされてしまった葵。
少女であることの代償を感じました。

それにしても、葵のママ。
一番愛しているのは、ママの中にある『若かりし日のママ』って
葵が感じているのが凄くわかった。
母親とのねじれた愛憎関係、というか。
このテーマがもっと描かれると良いな、とおもったら、
多分そのテーマが一番の元になったのが、次の作品、
少女七竈だったんだろうな、ということに、今書きながら気がつきました。

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