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ダンスのお相手は?8  03/18/2009  
執恋の創作『ダンスのお相手は?』8になります。

だいぶ・・・ずっしりくるかもしれません。
お待たせしてしまって、すいませんでした。
(って、誰に謝ってるのかわからないけど、とりあえずw)

あえて。
文字色なしにしました。
小説っぽぃ?(苦笑)

台詞が読みにくい、かもしれません。
ごめんね(汗)


【前回までのあらすじ】
執恋の創作カテゴリーにあります。
いちお、下記にリスト出してます。


【前回までのリスト】

・ダンスのお相手は?1 ~幕開け
・ダンスのお相手は?2 ~レッスン開始
・ダンスのお相手は?3 甘やかしてくれる人
・ダンスのお相手は?4 ~誘惑の~
・ダンスのお相手は?5 揺れる心
・ダンスのお相手は?6 情熱 
・ダンスのお相手は?7 






以下より、創作になりますー♪

↓↓↓↓








****** ダンスのお相手は? 8 ***********



なんで、ここに真壁さんが・・・・!?



驚いたあたしは、思わず、樫原さんから離れようとした。
でも、樫原さんの腕は、あたしを放してくれなかった。



「っ・・・・!樫原さん・・・!」



樫原さんは、あたしの首筋から顔を上げると、
その腕を、ゆっくり・・・放した。

そして、かちっと音がして、樫原さんが
あたしの首からネックレスをはずし、
傍のサイドテーブルに置いた。




ドアの前で真壁さんが固まっているのがわかる。
一瞬、大きく目を開いて息を呑んだのが見えた。



その次の瞬間――、




真壁さんが、表情を固くして、ツカツカとこちらの方へ歩いてきた。
そして、あたしの前に来て、あたしの手をぐっと引いた。


ぐいっと引っ張られて、あたしは、思わずよろけてしまった。
真壁さんが、あたしを自分の後ろに隠すように
樫原さんに対峙する。

真壁さんの発している冷たい空気が、すごく・・・怖かった。
とても・・・、怒っている、気がする。






真壁「・・・・お邪魔して申し訳ございません」



怒っている、と思ったけど、真壁さんの声は、
とても落ち着いていた。

でも、あたしの片手を掴んでいる真壁さんの手は、
すごく、力が入っていた。




樫原「邪魔なんかじゃないですよ、真壁」


樫原さんの声がいつもと普通で、それがもっと怖かった。




樫原「邪魔だと思うのなら、お嬢様をどうして後ろに隠すのかな?」


くすくすと樫原さんが笑う。
無言の真壁さんと全然違う・・・・。



真壁「・・・・・・・」

あたしはどうしていいのかわからなかった。




「ま、真壁さん!ええと、か、樫原さんは、ネックレスをはずしてくれただけなの」
「だから―――」


真壁「・・・嘘」

言い終わらないうちに、真壁さんがさえぎった。
握られた腕から、手がゆっくり解かれる。

真壁「・・・・どうして、そんな嘘を」
搾り出すような、小声だった。


「え」


と・・・・、義兄さんの声が聞こえた。

慎一郎「***ちゃん、侑人、帰ったよ」

にこやかに部屋に入ってきた義兄さんが、助け舟だった。
あたしは、義兄さんに駆け寄った。

「・・・・義兄さん、おかえりなさい!」

慎一郎「ただいま。いい子にしてた?」

まるで、小さな子どもに言うみたいに、
義兄さんは言う。

樫原さんと真壁さんに挟まれて、
ぐっとなっていた、あたしには、
義兄さんの明るさが、とても嬉しかった。
でも、今の、この雰囲気で、ちゃんと笑えない・・・・。

「・・・・ええ。ちゃんとダンスの練習もしていたよ」

慎一郎「それはよかった。予定より1時間ほど早く帰宅したら、中岡から、ホールでまだ練習しているだろう、と聞いて」

「この数日間でどれだけ上達したか、見に来たんだよ」

中岡さんが・・・・。
義兄さんは、にこにこした顔で言う。



慎一郎「侑人は、とてもダンスが上手だろ?」

「・・・・ええ、とても。」

ちらりと見た、樫原さんは柔和な笑みを浮かべて、
こっちをみて軽く頷いた。
樫原さんから慌てて目をそらせた。



「あたし・・・、ワルツはどうにか踊れるようになったんだよ?」


このことは、真壁さんにも言いたかった。
振り返って、真壁さんのほうを見たら、
真壁さんは・・・・やっぱり、下を向いてて。
こっちを見てくれなかった。

慎一郎「それは、それは。よかった、侑人を***ちゃんところにいかせた甲斐があったよ」

にこにこしながらいう義兄さんに、
あたしは心の中で、この数日間、
樫原さんと過ごした日々のことを思い出していた。
なんか・・・すごく色んなことがあって・・・・。






「------―山科様は日曜日、ヴァイオリンの演奏会へ出席する予定があるとのことで
お嬢様のエスコートはできないとのことでした」

「それなら、侑人が行くといい」

少し、考え込んでしまったあたしの横で、
義兄さんと樫原さんが話をしている。
日曜日の誕生日パーティのことだけじゃなくて、
だんだん、2人で仕事の話もし始めた。

そうか、義兄さんの仕事に樫原さんがいつも同行してるから。
義兄さんが、真壁さんが同行した日の出来事を話してるらしかった。




慎一郎「***ちゃん、練習は終わった?」

「あ・・・・うん。いちお、1時間ぐらい練習して今休憩していたの」

慎一郎「それなら・・・、ちょっと侑人を借りてもいいかな?」

「え?ああ、あたしなら、全然かまわないよ?」

樫原「お嬢様、すいません」

慎一郎「1時間ぐらい仕事の打ち合わせをして、そしたら夕食にいくから、
それくらいには母屋に戻って、食事にしよう。真壁、ついててやってくれ」

「承知いたしました」

「それに・・・、今度時間のあるときでも、一曲お相手お願いしたいね、***ちゃん」

そういって、義兄さんがにこっと笑う。
その笑顔が眩しかった。

「ええ。今度またね、義兄さん」





義兄さんは樫原さんと一緒に、ホールを出て行ってしまった。
残されたのは、あたしと、真壁さん・・・。






ぱたん。






ホールの入り口の扉が閉まる音が聞こえて、
飾り窓から、雨が降る中、樫原さんに傘を差された
義兄さんが歩いていく後姿が見えた。






あたしは、そおっと、息を吐いた。





真壁さんの横顔を、そっと見る。




「・・・・真壁さん・・・・」




「・・・・・・・。」



無言だった。




「ねえ、真壁さん?」




「・・・・・・・・。」





「怒ってる・・・?」






その瞬間、がっと腕を捕まえられて、
真壁さんの目の前に連れてこられた。
両腕を、真壁さんに捕まえられた。


「っ・・・!」



「私の気持ちに関して、お嬢様がお気になさることは一切ありません」

執事の行動、じゃなかった。
でも、言葉は・・・・他人行儀な・・・執事だった。

目線をあたしに合わせて、静かに言う。
その、冷静さが怖かった。
ポーカーフェイス。
眼鏡の奥の瞳は・・・・、やっぱり表情が見えなかった。




「おれが、怒るようなことを、していたのか?」


急に恋人に戻って重ねるように問いかける口調に、
あたしは、思わずぎゅっと目をつぶった。

疑われてもしかたない。
それに・・・・、疑われるだけのことを、
あたしは・・・。



あたしは、真壁さんの恋人として
裏切った行為をした、つもりはなかった。
樫原さんに心動かしたのは本当だった。
でも、いつも、真壁さんのことを考えていた。



どう説明したら良いのかわからなくて。
つぶったあたしの目に涙がにじむのがわかった。

しばらく、間があった。


あたしは、なんていったら良いかわからなくて、黙っていた。





「・・・悪かった、乱暴にして」
「そんな顔をするな」

真壁さんが、あたしの両腕を放した。



「そんな顔をされると、なにも言えなくなる」

真壁さんがふっと笑って、気配が緩んだ。



つぶっていた瞼を開けると、
涙がぽろりと零れた。

頬にこぼれた涙を、真壁さんが舐めた。


「ほら」

「っ・・・・!」

真壁さんがいつもどおりの余裕な表情で、こっちを見ている。
片腕で、あたしを抱き寄せて、あたしの頭を胸に当てた。




「おいで」



そう言って、真壁さんがもう片手を
ゆっくりとあたしの背中にまわした。
そして、あたしを少し上を向くように促す。



「怒ってない」

「オレはあんなことで、お前のことを疑ったりしない」
「久しぶりに会えたんだから、そんな顔をするな」



上から覗き込まれるかのように、
真壁さんがあたしに言う。
その言葉は、あまり感情がこもってなかった。


「・・・・うん」



その声の調子に少し不安になるあたしを、
真壁さんが、ぎゅっと抱きしめる。


「でも、あんなこと、オレ以外にさせるな」

「・・・うん」

顔を押し付けられた執事服の布越しに、
真壁さんの身体から声が響いてくる。



「いくら、樫原さんでも・・・・」
「お前の肌に触れていいのは、俺だけだ」

「・・・・・うん」




真壁さんの胸からは、少しだけ雨の匂いがした。
勿論、真壁さんの匂いも。


あたしは、久しぶりに真壁さんに逢えた嬉しさがこみ上げてきた。
でも、逢えなかった分の寂しさが、口をふさいで、
言葉が出てこなかった。

「真壁さん・・・・」

胸に押し付けられているせいで、
真壁さんの顔が見えない。
いつもだったら、もっと優しく響くはずの声が、
どこか、空調子というか、なんだか不穏な響きを
しているような気がした。



まだ・・・・、なんだか、
真壁さんの様子がおかしい。
でも、真壁さんは、そんなことは言い出さない。


「いい子にしてたか?」


真壁さんの心臓の音が聞こえる。
不安な気持ちは、多分、思い過ごしだろうと。
そう、思おうとした。

あたしは、その言葉で、この数日のことを思い出していた。

「・・・してたよ」

・・・嘘、になるんだろうか、これは。
わからない。



不意に樫原さんの笑顔が頭に浮かんだ。




あたしは、ほかの話題に切り替えた。

「毎日、ダンスの練習をした」
「あたし、ワルツは踊れるようになったよ」

褒めて欲しくて。

あたしは、逢えた嬉しさで泣きそうになりながら、
我慢して、精一杯明るく、そういった。
あたしの、今の顔は、真壁さんには見えないから、
こうやって、ごまかすことだってできる。

「あたし、ちゃんと“お嬢様”してたから。大丈夫だよ」

でも真壁さんがいなくて、本当に寂しくて辛かった。
そう、言葉を繋げたかったけど、言えなかった。

数日逢えないだけで、寂しいっていって・・・・。
真壁さんは仕事でいなかったわけで、
あたしは、自分の気持だけじゃなくて、
真壁さんの立場、仕事も理解しなくちゃいけないって思った。
ちょっとぐらい我慢できないと、大人になれない。



「俺がいなくても、お前はやっていけるんだな」

突き放すような口調で、不意に言われた。

あたしの髪の毛に顔をうずめた真壁さんの声が。
耳元で責めるような・・・・。




その言葉に、あたしはとても傷ついた。




・・・・・・やっぱり、真壁さんは怒ってる。
でも、怒っているのを、何で怒ってるのか
感情を表に出してくれない。

そうやって、静かに無言で怒っているのが、
無性に・・・・腹立たしくなってきた。



「っ・・・・・。」




いなくていい、そんなわけないじゃない。
そう言いたい。

どうして、そんなわかりきってることを言わせるの?
あたしは、いつも真壁さんしか見ていないのに。

真壁さんがいなくて、寂しかった。
本当は・・・・全然、だめだった。
素直に言えたのなら、どんなにいいだろう。




『あたし、真壁さんが自慢できるようなお嬢様になりたいの。
真壁さんは、あたしの自慢の執事でもあるし。
あたしの恋人だから。
あなたが恥じないようなお嬢様になりたい。
だから、あなたがいなくても、あたし、ちゃんと
“お嬢様”できるように頑張ってたの』




そうやって、いくらでも繕っていえる。
でも、今は、そんなこと、言いたくなかった。

本当の、本当の、あたしの心は。

そんなに強くなれなくて、
逢えない寂しさがいっぱいで・・・。



真壁さんじゃないと、だめなの。
真壁さんがそばに居ないと、
あたしはあたしじゃなくなるの。






・・・・・、口から出たのは、心とは裏腹な言葉だった。



「・・・・メール、くれなかったくせに」

思わず、自分でもびっくりするぐらいの、
低い声で呟いてしまった。

でも言ってみてわかった。
あたし、本当は不安でしょうがなかったけど、
返事をくれないことに対して、怒っていたんだって。
こんなに不安にさせて。
それでいて、平然としている真壁さんが憎らしかった。



「・・・・・・・」

無言なのが腹立たしい。
だから、責めたてるかのように続けてしまう。

「あたしのこと忘れて、義兄さんの仕事に夢中で」
「専属執事じゃなかったら、あたしのことなんか―――」




これ以上、言いたくなかった。

こんなの、憎まれ口だってわかってる。
どうして、責めてしまうのか。
わからなかった。

大好きな人に対して、こんな風に言ってしまう自分が。
猛烈に嫌いだ。




真壁さんの事情とかなんか、
本当は考える余裕がないほど
好きで好きでしょうがなくて。
不安になると、どうしようもなくなる。

さりげなく、やりすごして、
相手の気持ちを思いやるなんて
そんなことができるほど。




あたしは、まだ、大人じゃない。





「・・・・・・・・・・」




「離して・・・・」

何も言ってくれない真壁さんに触れているのが辛くて、
あたしは、自分の身体を真壁さんの身体から離し、
頭を抱きかかえるようにしていた腕を、そっと払った。


「もう、いい」
一言だけ。



真壁さんは何も言わなかった。
そして、あたしの方も見てくれなかった。

それが・・・・、すごく悔しくて、あたしは思わず言ってしまった。
悲しくて、涙が出てきそうなのを
下を向いて、顔を見られないように・・・、必死で我慢した。




「真壁さんに、あたしの気持ちなんかわからない!」
「いつだって、余裕で・・・・大人で―――」



「誰が大人だって?」


ずっと黙って聞いていた真壁さんが
不意に、あたしの腕を掴んで、
ぎゅっときつく抱きしめた。




え・・・・?


顔をあげると、こっちを見つめる真壁さんと目が合った。

「オレはお前が思っているほど、大人じゃない」

冷静な表情できっぱりと言われてしまった。
その目は、すごく真剣だった。

「・・・真壁さん・・・」


ふと、真壁さんの表情が緩む。
どこか遠いところを気にしているかのように。



「お前こそ、オレの気持ちはわからないさ」


そう呟いたのが聞こえた。




「・・・・・・・・」




視線を戻した、真壁さんが、
あたしの顔を覗き込むように。

顔を近づけて、キスをする。

え・・・・?

そうされるとは思わなかったあたしは、
少しびくっとしてしまった。

髪の毛、額、瞼、頬、そして、口元。
そのキスが、とても甘くて・・・・・
あたしは目をつぶった。
キスされるところが・・・・熱い。

段々、身体の力が抜けてきて、
抱きしめられている真壁さんの腕に
もたれかかってしまう。


真壁さんは、軽く押し付けるようなキスをしながら、
優しい声でそっと囁く。

「お前が俺の気持ちがわからなくても、俺はお前の気持ちが、少しわかる」

真壁さんの手が、指が、あたしの頬を撫でる。

「それは、俺がお前のことを、誰よりも深く一番、愛してるからだ」

そういって、真壁さんが唇にゆっくりとキスをした。

最初は軽く、ついばむように。
そして、2度目のキスは―――、
ゆっくり、深く、熱く、長かった。


「っ・・・・・!」

そんな言葉、ずるい。

胸の中で棘が刺さって、
痛がっていた気持ちが溶けていく・・・。

ゆっくりと離された唇から、
さらに甘い言葉が、あたしの耳元で囁かれる。

真壁さんが、一言一言言うたびに、
唇にまたキスが降ってくる。

深くて、熱くて、溶けてしまいそうな・・・・大人のキス。
愛しいという気持ちが、すごく伝わってくる。



「***、好きだ」



「・・・・・・・・うん」



「***、オレはお前しか見えてない」



「・・・・・・・・・・うん」




「お前もオレしか見えてないだろ?」




「・・・・・・・・・」




「俺が欲しいのはお前だけだ」




「・・・・・・・・・」




「・・・・・離れている間も、ずっとこうしたかった」






「・・・・・・・・・・」




言葉で、あたしの身体を撫でるように。
キスで、あたしの言葉をすべて吸い取ってしまうかのように。
真壁さんの言葉があたしを包み込むのを感じた。

耳元で低く、甘く囁く声。
身体から響いてくる規則正しい鼓動。
熱い吐息。肌のあたたかさ。

これが呪文のように、あたしの心も身体も侵食していく。




あたしは、何もいえなかった。





どうして、この人は。

こんなに、すぐに。

あたしの心をさらっていってしまうんだろう。







あれほど、荒れていたあたしの心が
真壁さんの言葉で、少しづつ収まっていくのを感じた。



それは同時に―――。



嬉しい、気持だけじゃなくて。
とても・・・・、すごく、切ない。

こんなに、一人の人に自分の心が・・・・、
ここまで絡めとられていることが。

“愛”っていう見えなくて、いつ切れるかわからない糸で
身体も心も絡めとられてて、時々不安という名で
息が出来なくなるほど、締め付けられることが。



でも、真壁さんがあたしを裏切らない、
あたし以外の誰をも見ない、
あたしのことだけを愛してくれてるって
気持ちは、すごく伝わってきていた。




抱きしめている腕。
すっぽりと、あたしを覆いかぶさるような高い背。
少し早いけど、いつもどおりの心臓の音。
真壁さんの匂い。
髪の毛の零れ落ちる気配。
低くて甘い声。
あたしのことを愛してくれる指。
撫でてくれる手。
柔らかくて、熱い唇。




どれもが、愛しかった。





不安に感じることは、なにもない。
真壁さんのそばに居れば、大丈夫。

真壁さんが、あたしのことだけを見つめていたら。
真壁さんが、そばに居てくれたら・・・・。

あたしが、これほどまで真壁さんのことを愛してるのを
どうやって伝えられるだろう?
あたしは、真壁さんの半分も、
彼に自分の気持ちを伝える術を知らなかった。

すごく、切なくなって、あたしは目を伏せた。




「―――****」



名前を呼ばれて、顔を上げた。



「かわいそうに・・・・こんなに泣いて」

少しびっくりした顔で、真壁さんが、
あたしの頬に伝う涙を拭いてくれる。
その目は・・・、とても優しい。

「え・・・・?」

気がつくと、涙が零れていた。



「・・・・なんで、そんな顔で泣いてるんだ?」



「・・・・・・・」

あたしは、何もいえなかった。

どれだけ、あなたのことが好きで、
その好きという気持ちが、
どれだけ苦しいほどなのかということを。




「わからない、なんで泣いているのか」

そう、曖昧に笑って、ごまかすしかなかった。



好きすぎて、苦しい。



その一言が言えなかった。

頬をつたう涙を、指でぬぐうあたしを、
真壁さんがじっと見つめていた。








まさか、このときのことを、真壁さんが・・・・
誤解をするなんて、思ってもなかった。

ただ、あたしは自分の気持ちだけしか見えてなくて
真壁さんがどう感じているのか・・・・、
どういう気持ちだったのか・・・・・。

あたしは、ただ、
真壁さんのことが好きだった。

それだけだった。















******** ダンスのお相手は?8 終了 ********



すいません、続く。











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