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長い、前ぶりに続いて、ダンスのレッスン開始です♪

樫原さんとヒロイン、真壁の関係は?



++++++ 前回までのお話は、こちら。+++++++





****** ダンスのお相手は? (1日目) ********


午後5時、ちょっと前。

あたしは、九条院家の母屋から少し離れたところにある
小ホールに向かって歩いていた。

昼下がりのお茶会で、樫原さんと約束したから。

あの後、真壁さんは樫原さんと、義兄さんの仕事への同行とかで
引継ぎがあるから、と呼ばれていってしまった。
なので、1人で部屋に戻ったあたしは、
とりあえず、ダンスの練習に備えて、準備をした。

なんか、社交ダンス、って聞くと、イメージとしてワンピースかな、と思って
ロングのワンピースを選んでみた。
明るいピンク色のシフォン素材のワンピース。
それと、靴は同じ色のストラップ付で、少しヒールのある靴にした。

小ホールは、ちょっとしたダンスパーティにも使えるように
専用のホールになっていて、あたしはまだ入ったことがない。
聖ニコラス堂のように、少し天井が丸くなっていて、
建物もすごく、西洋の国を髣髴させる、おしゃれな建物だ。

(・・・・九条院のお庭にすごくあってるわ・・・日本じゃないみたい)

小ホールの入り口のドアが少し開いていて、
中から、クラシックの音楽が聞こえてくる。

(あ・・・・、樫原さん、もう来てるんだ?急がなくちゃ!)

そう思ったあたしは、ちょっと早足で小ホールまでの道を急いだ。

ドアノブに手をかけて入ろうとした、ドアの2歩手前で。

中から、人が出てきた。

あ!ぶつかっちゃう!

急いで早足だったあたしは、急に止まることが出来ず、
足先を躓いて、転んでしまいそうになったのを
抱き止められた。

「ご、ごめんなさい!!」

慌てて顔を上げると、抱きとめてくれた人は、真壁さんだった。

「あ・・・・。真壁さん・・・。」

一瞬、びっくりしたような顔をした真壁さんだったけど、
すぐ表情がいつものとおりになって、

「お嬢様、お怪我はありませんか?」

「・・・・はい・・・」

・・・・走ってつまづいたなんて、真壁さんに怒られちゃう。
お嬢様としてあるまじき、って。


いつもだったら。

でも、その言葉は真壁さんの口からは出てこなかった。
その代わり、真壁さんは、あたしのことを、
抱きとめたまま、じっとみていた。

間近でみている真壁さんの表情はポーカーフェイスで。
でも、瞳の中で、色んな感情が動いているのか、
複雑な瞳の色だった。

「・・・・真壁さん・・・?」

ずっと抱きとめられたままだから、恥ずかしくなって
少し身を捩って、ちゃんと1人で立とうとしたけど・・・。
真壁さんの腕は、あたしの身体を離そうとしなかった。

「あ・・・・、あの・・・、真壁さん・・・・?」

無言のままの真壁さんの様子が、いつもと違う。

どうしたの?って訊こうとしたとき、いきなり、真壁さんが
あたしを、ぐっと後ろに突き放した。
とん、って立たせて、片手がゆっくり挙がった。

え・・・?と思ったら、真壁さんの右手があたしの頭を撫でた。

「っ・・・・・!」

予想もしなかったから、びくっとしてしまった。

何も言わず、真壁さんが、あたしの髪の毛を撫でるように
一筋すくって、頬に、耳に触れた。
その手が、そのまま、ゆっくり肩で下りてきて、
腕のラインをなぞって、腰に、
ワンピースのラインに沿って、裾まで。

思いがけず、真壁さんに触れられて、あたしは、
びっくりと、その優しい手つきに赤面して硬直してしまった。

真壁さんは、じっとあたしの目を見ていた。
恋人の時の、優しい仕草だったけど、

でも、表情は、・・・・すごく硬かった。

ふいに、視線がはずされて、
真壁さんは、両手で、あたしの服を直し始め、
少しはたくようにして、ひざまずいた。

真壁「・・・・・お嬢様。このような服で走られるなど、危ないですので御気をつけ下さい」

執事の、言葉だった。

ひざまずいた真壁さんの指が、あたしの足首に触れる。
思わず、かーっとなってしまう。
そんなところ、触らないで。

思わぬことで、あたしは、すごくドギドキしてしまった。

優しく押さえるように、ストラップを確認して、
靴の上に手を置いた真壁さんは、あたしを見上げていった。

真壁「どこにも怪我はございませんね?」

少しぐらい、笑ってもいいのに。
いつもの、冷静な表情でそんなことをいうの?
こんなに、優しく触れてるのに。

執事の真壁さんなのか、
恋人の真壁さんなんか、
わからなくなっちゃよ。

あたしは、混乱してきちゃって。
さっきのすごい不機嫌だった真壁さん。
表情が読めない真壁さん。
なのに、あたしにしてくれることは、すごく優しい。

あたしは、恋人同士の時間を過ごすときの、
真壁さんを思い浮かべていた。

「だ・・・・大丈夫だよ!・・・・ちょっと驚いて躓いただけだから・・・」

どぎまぎして答えると、すっと、真壁さんが立った。
そして、少し下がって、腰を折るように会釈をした。

「安心いたしました。それでは、私はこれで。」

「え・・・・?!」

これで、って・・・・。
驚いているあたしを横目に、
真壁さんは何事もなかったかのように
歩いていってしまった。

「ま、真壁さん・・・!」

驚いて、あたしは、名前を呼んだけれども。
真壁さんは、振り返らなかった。
その後姿は・・・、遠かった。
どうして?

混乱したまま立っていると、ふいに後ろから声をかけられた。

「お嬢様?」

振り返ると、いつもの笑顔の樫原さんがいた。

「・・・・樫原さん・・・・」

なんだか、あたしは訳わからなくて、切なくなって。

優しそうな樫原さんを前に
泣いてしまいそうだったけど、ぐっと我慢して、笑った。

「樫原さん、遅れてしまってごめんなさい」

ちょっと一瞬目を丸くした樫原さんだったけど、すぐいつもの顔に戻った。

「いいえ、こちらも準備がありましたから、
お嬢様が少しゆっくりいらっしゃってくれて、よかったです」

優しく、片手を差し出してくれて、中へ促された。

「どうぞ、お嬢様。こちらが九条院家のダンスホールになります」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「うわ~~!広い・・・・・!」

小ホールに入ったあたしは、歓声を上げた。
小、ってつくから、勿論小さいんだろう、って思っていたのは
九条院家のサイズにあっていなかった。

「全然・・・小ホールじゃないよw」

豪華な赤いカーテンに、磨かれたダンスホール。
ランプのようなものに灯った明かり。
どれも、・・・・鹿鳴館のような、上品な、華美なホールだった。

驚いてあたりを見渡す、あたしに、樫原さんがクスクス笑って

「驚くのはまだ早いですよ。お嬢様?」

「え・・・・?」

「夜も素敵なホールで九条院家の自慢ではございますが・・・。」

「まだ、この時間でしたら、このホールの一番綺麗なものを観ることが出来ます」

そういって、樫原さんは、あたしにむかって、微笑んだ。

パチっとスイッチを切る音が聞こえた。

「あ・・・!電気が・・・!」

ほの暗い夕方の時間。
クラシックの曲が聞こえる中。

「お嬢様、天井をご覧下さい」

「はい。」

樫原さんに促されて上を見たあたしは、また歓声を上げてしまった。

「す・・・すごい・・・!綺麗~~~!」

天井全面に描かれた壁画もさることながら、
窓1つ1つが、すべてステンドグラスで・・・。
夕陽が入ってくる、この時間。
キラキラと輝いていた。
とっても、ロマンチック。

あたしは、さっきまでの混乱を忘れて、思わず笑顔になった。
ほぉっと一息、でてくる。

「すごく・・・・綺麗ですね・・・・」

思わず嬉しくなって、振り返って樫原さんをみると、樫原さんもにっこり笑ってくれた。

樫原「・・・・お嬢様が、すこし元気になられてよかったです」

「え・・・・?」

びっくりした。
どうして・・・?
さっき、すごく切なくなってて・・・。

樫原「・・・・ふふふ。私は、お嬢様のこと、なんでもお見通しですよ?」

少しいたずらっこぽぃ表情で冗談ぽい・・・・口調でいう樫原さんを
思わず見つめてしまった。

「・・・・・・/////」

この人・・・、あたしがさっき泣きそうだったこと見抜いてたんだ。
だから、・・・こんな風に綺麗なものを見せて、少しでも慰めようと・・・・。

なんだか、口には出さないけれども、
樫原さんの優しさが、じんじん伝わってきた。
小さい子をみるような、優しい目をした樫原さんに見つめられ、
あたしは、なんだか、暖かい気持になった。

「ありがとう、ね?樫原さん」

目に見えない優しいベールに包まれたような、
そんな、安心感と和やかな空気を感じた。

顔に笑みが戻ってきたのをみたからか、
樫原さんが少しだけ目を細めて、横目で流し目をしながら言う。

樫原「だから、言ったでしょう、お嬢様?」

「ん?」

にこっ!て笑って、樫原さんが続ける。

樫原「お嬢様には、わたしが必要です、よ?」

「っふふふ!本当に、そうですね?」

軽口のように、そんなことを言ってしまう、樫原さんに
思わず、おかしくなって、あたしはくすっと笑った。
笑ったあたしを見て、樫原さんも、一緒にくすっと笑った。

樫原さんって・・・、ほんと優しい。
幼馴染の近所のお兄ちゃん、みたいな親しみを感じる。
なんか・・・・、あたたかいの。

樫原「---、さあ、そろそろ陽も完全に落ちてしまいますし、練習を始めましょう、お嬢様」

「はい!」

あたしは、元気いっぱい返事をした。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




ダンスの練習は・・・・、最初から、ドキドキだった。

樫原「まずは、基本の姿勢ですね」
そういって、差し出してきた手を握ったところから始まった。

樫原さんの左手に、あたしの右手が重なる。

こ、こうかな?

あたしの右手を、樫原さんの左手が優しく握る。
執事服の樫原さんは手袋をはめているんだけど、
手袋ごしに、すこしだけ暖かい樫原さんの温度が伝わってくる。

すごく、大事に扱ってくれてるのが、わかる。
柔らかいものを大事に握っているような、そんな、感触。
樫原さんの手、手袋ごしでも、わかる。
指が長くて、しっかりしてる。男の人の手だ。

なんか、急にドキドキしてきて、
どぎまぎしてしまった。
ただ、手を繋いでいるだけなのに、
こ、こんな最初から、あたし、大丈夫なのかしら・・・・。

多分・・・・赤面しているあたしを見て、樫原さんは、くすっ笑った。

樫原「お嬢様、もっと、私の近くへ、おいで下さい」

そういって、樫原さんは、あたしをそっと抱き寄せた。
ふんわり、ゆったり、樫原さんに包まれる。
太ももから、少し上まで、
樫原さんは、あたしに身体を寄せた。

思っていたより、樫原さんの肩幅は、しっかりしてて。
服越しに伝わってくる、樫原さんは、逞しかった。

どきっとした。
う・・・・、近い、近いよ。
すごく、心臓がドキドキしている。
すごい音、だから、胸も樫原さんの近くにあって・・・。
心臓の音、聞かれちゃう・・・・!

そのとき・・・・。
かすかに、お花の香りがした。
ううん、お花じゃないかもしれない。
なんだか、すごくいい香り。スパイシーな、感じもする。

(・・・・これって、樫原さんの・・・、香水?)

樫原さんの右顔あたりに、あたしの鼻先が来る。

ふと、顔を上げてみると、樫原さんとバチっと目が合った。

「っ・・・・!!!//////」

慌てて、目をそらせた。

樫原「ふふふ。お嬢様、そんなに緊張することはありませんよ?」

くすっと笑う。
あたしは、心臓がばくばくいってるのに・・・・・!
樫原さんは、すごく余裕、みたいで。

「もう!樫原さんの、意地悪www」

目を逸らせて、それくらいしかいえなかった。
そんな、あたしに、また樫原さんは、くすくすっと笑う。

樫原「そんなに緊張されたらされたら、困ります」


そういって、樫原さんは一旦言葉を切った。

あたしの耳元に顔を寄せて、低く・・・、甘くささやいた。



樫原「だって、これから、もっと凄いことをするんですよ?」


「え・・・?」


思わず驚いて、顔を上げた。
樫原さんが、こっちを見つめている。

樫原「ようやく、顔を上げてくれましたね♪」

にこっと笑う樫原さん。

っ・・・・・!

は、はめられた!!じゃないけど、
樫原さんの掌中で転がされてるのは、わかった。

樫原「アイコンタクトも大事です。お嬢様は私だけを見ていらしてくださいね?」

「・・・・・はい・・・/////」

樫原「・・・ふふ。お嬢様は本当に可愛い方だ」

「っ・・・・・!!!/////」

あんまりにも、恥ずかしくて。
ドキドキしすぎて。
樫原さんの言葉、1つ1つに反応しちゃって。
身が持たない、って思っちゃった。
手も足も出ない、って感じ。

樫原「それでは、お嬢様。少しづつ、ステップを踏んでみましょうか」

「・・・・はい」

・・・・・もう、どうにでもなれ、って気持だった。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


樫原さんの合図にあわせて、ステップの練習を始めた。

何度も、樫原さんの足を踏んじゃった。
そのたびに、樫原さんは、優しかった。
柔らかい笑顔で、笑ってくれて、
根気よく、基本のステップを教えてくれた。

ワルツの三拍子は、流れているけど、
その速さじゃなくて、あたしたちは、ゆっくりと、ステップを踏んだ。
ぎこちないけど・・・・。
少しづつ上達していきましょうね、と、樫原さんが言ってくれた。

今日はここまで、って言われることなく、練習していたら、
ふいに、ホールのドアにノックが聞こえ、中岡さんがやってきた。

中岡「恐れ入ります、樫原さん。少々よろしいでしょうか?」

樫原「中岡、どうしたんですか?」

中岡「夕食の時間ですので、樫原さんとお嬢様を呼びに参りました。」

樫原「もうそんな時間なんですね。お嬢様、すいませんでした。私としたことが、夢中になってしまって、お嬢様をこんな時間まで・・・・」

少し申し訳なさそうな顔をした樫原さん。
滅多にみない表情だ、と、少し笑ってしまった。

「いいのよ、樫原さん。あたしの方こそ、こんな時間までごめんなさいね」
その言葉で、樫原さんも、いつもの笑顔に戻ってくれた。

樫原「呼びに来てくれてありがとう、中岡。」

そういって、中岡さんに笑顔を向ける樫原さん。
少し、中岡さんの背筋が伸びる。軽く会釈をした。

樫原「さあ、お嬢様。練習はまた明日。夕食になさいましょう」

「はい。」

にっこりと、樫原さんと見詰め合った。
あたしたちを、中岡さんが、いつもの笑顔で、じっと見ていた。

沢山練習しているうちに、お腹がすいたな。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

こんな感じで、1日目が終わってしまった。
夕食の時の給仕は、樫原さんがやってくれた。
真壁さんは・・・?と訊くと、義兄さんの仕事の同行で、
今日は戻ってこない、ってことだった。

あたしは、夕方、ホールの前であった真壁さんを思い出す。
真壁さん、なんだか様子が変だった・・・気がする。

どうしたの?って訊きたい。
真壁さんと、話がしたい。


真壁さんから、いつも来る、夜のメールを待っていた。



でも、その日は、メールが来なかった。










****************ダンスのお相手は?1日目終了*****************



あー。ばやいくらいに、長いです。
こ・・・・こんなに、長くて、あたしは。
話を終わりまでかけるんだろうか?と思うほど。

でも。

真壁を書いているときは切なくなるし、
樫原さんを書いていると、ドキドキしてきます。

( ゚Å゚) どっちか一方にしてくれよ!(爆)

・・・・1日目、と名づけてみたからには、1週間後のパーティまで
樫原さん執事でww
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