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七姫幻想  10/13/2007  
七姫幻想七姫幻想
(2006/02)
森谷 明子

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『七姫幻想』 森谷明子

祝☆森谷作品初読破!

どこかの読書ブログで見つけ、気になっていた作品。
万葉の時代や、平安時代などなど。
古典にでてくる七人の姫にまつわる小噺。

『ささがにの泉』衣通姫。
『秋去秋』軽皇子と軽大郎娘
『薫物合』薫姫。
『朝顔斎王』朝顔斎王
『梶葉襲』七夕姫
『百子淵』水都刃姫
『糸織草紙』糸織姫

伝説の、いえ、古ふるくに歌われた姫たちのお話。

あたしが一番好きなのは、『秋去秋』。
軽皇子と軽大郎姫は、万葉の時代、同腹の兄妹でありながら、
深く愛し合い、二人は都を追放された話。
近親相姦の話であるんだけど、読みながら切なくてたまらなかった。
どうしようもなく、身を滅ぼすことでしか、
思いを全うすることが出来ない愛が描かれていた。
軽大郎姫の切なく激しい思いが痛々しかった。
クライマックス、全てを知った軽皇子の悲しみや、
そして、二人の恋の終わりが哀しくて、やりきれなかった。
愛し合って幸せになるだけが思いをまっとうすることじゃない。
自分にしか出来ない恋の成就もある。
そんなことを思った。

うってかわって、もう1つ好きなのが『朝顔斎王』。

あたしは源氏物語が好きなので、朝顔斎王の巻きは知ってるけど、
どうしても、源氏物語に出てくる女人のなかで朝顔斎王だけは、
とりつくところがない、というか、才女でつけ入る隙が
あまり見られなくて、印象が薄い女人だった。
源氏物語で朝顔斎王とは、光源氏の従姉妹でありながら、
帝の血も引き、高貴な身分で頭も良く器用も清清しい美しさでありながら、
光源氏の恋の誘いも、さりげなくかわしてしまう才女。
光源氏の正室にもなれるほどの身分であるのに
結局は光源氏とは、季節のやりとりをする趣がある仲としての関係を貫く。
光源氏をめぐる愛憎の世界に足を踏み入れず、
高値の花で、そして手が届かぬ憧れの人として君臨した朝顔斎王。

そんな朝顔斎王をなぞらえた作品、『朝顔斎王』は
読んでいて、とても心地よかった。
主人公の朝顔の君の純粋な心に打たれつつ、
この朝顔の君と源氏の恋が、ここでは叶いますようにと思った。

其の他の作品も、なかなか読み応えがあった。
後半の話になってくると、段々と作品全体の底を流れる連鎖の糸が見えてきて、
1つ1つの話を読んでいるのだけど、でもまとまりを感じた。
一度読んだあと、もう一度、その全体を構成している小さな縁を
たどって読むのも面白いかもしれない。
1回読むときだけには気づかない小さな秘密がある本。
何度も読みたい、それも違う読み方が出来る本っていうのは、
読み応えがあるね!
それに、この作品を読んだ後、元の話を探してくるのも悪くない。
衣通姫の話とか、今度きちんと古文の原文で読んでみたいな~。


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