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塩の街  10/16/2007  
塩の街塩の街
(2007/06)
有川 浩

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『塩の街』 有川浩

有川浩の”自衛隊三部作”の陸。
陸上自衛隊関連のお話。

ある日突然、空から隕石が降ってきた。
その隕石は塩の塊で、関東地区を中心に街中に落ち、
その2次被害として、“塩害”で街に塩柱が立ち、
塩が世界を埋め尽くす塩害の時代になった。
塩は着々と街を飲み込み、社会を崩壊させ、
無法地帯になる。それと共に、そこにすむ人々も
塩害と思われる奇病に侵されていく。
崩壊寸前の東京で、両親を塩害で失った少女、真奈と、
隊を飛び出し、隠遁生活を送っていた自衛隊、秋葉が出会う。

著者の有川浩の名前は、図書館シリーズでおなじみだったけど、
彼女の著作で、“自衛隊三部作”があるというのは、
短編集『クジラの彼』で知った。
ほほ~と思っていたら、図書館の新刊コーナーで、
この作品を見つけた。なにやら、デビュー作に当たるらしい。
第10回電撃小説大賞<大賞>受賞作ではあるけど、
他の作品の方が先にハードカバーになり、
このデビュー作は遅れて、ハードカバーになったわけ。
(そして、2007年6月に発売された)

読んでみて思ったこと。

“塩害”がキーワードで斬新だと思った。
塩害に襲われ崩壊する社会。暗に環境問題が大きく取りざたされる
現在では、想像上、ではなく、想像できる範囲の環境関連。
近未来的に思い描くことが出来る。
塩害が、実はただの塩害じゃなく、この塩害のおかげで、
人々が塩化して死にいく。
最初は手に汗をかくのが、塩をふくようになり、
段々と体の末端から塩化して、最後には塩の結晶になって死ぬ。

ここで描かれているのは塩害で社会が崩壊する全人類の危機、
という視点ではなく、塩害に侵された社会に生きる人々の愛である。
愛している人がいるからこそ、塩害とどう向き合うかいうのが
切実な問題になってくる。どのような原因で発病するのかわからない中、
相手が塩害で死んでしまったら、と恐れを抱く。
塩害で社会自体が揺らぎ、無法地帯になった現実を生き抜く
弱肉強食の世界と共に、未来の見えない不安が
恋路の行方をも覆っている。

秋庭さん、かっこよかったね~。
伝説の戦闘機乗りっていう、スキルの良さもそうだけど、
男気ある1本筋が通ったところとか。
あと、「大事な人を守りたい」という気持の強さ、
ストレートさ、とか。
塩害の原因を撃墜する危険な任務についたのは、
世界を救いたい、のではなく、
愛する人が塩害で死ぬのを見たくなかったから。
非常にストレートで、簡潔で、そして強い思い。
気に入りました。
現実にはそうそう、秋庭のような男っていないなぁ。
伝説の戦闘機乗りっていうの自体、あんまり存在してないからか。

あと、個人的に思ったこと。
あ、あたしには自衛隊とか、戦闘物の細かいやりとりを読むのが
苦痛だ・・・(汗)図書館警察はまぁまぁいけたんだけど、
戦闘機、とか、潜水艦、とか、細かい指令の決行状況や
任務についての、こまごまとした部分があんまり読み込めなくて、
想像しにくく、読みながら苦しかったです。
思い描きにくい状況を文章で読んで、
そしてイメージを掴むっていうのがなぁ。
読み込むのが苦手な分野があるってことを、
あらためて自覚しました。映画では戦争モノとか好んでは観ないけど、
別にちんぷんかんぷんではないから、いけるんだよな。

ま、それはさておき。
陸を読んだから、後は、海と空。
海上自衛隊の話、『海の底』、探してこなくては。
『クジラの彼』でスピンオフとして載せられてた話の登場人物と
出会えるのが楽しみ。

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クジラの彼  10/12/2007  
クジラの彼クジラの彼
(2007/02)
有川 浩

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『クジラの彼』 有川浩

国防関係のお仕事をバックに、甘ーい恋愛短編ばかりでした。

『クジラの彼』潜水艦乗り。(同著『海の底』のスピンオフ)
『ロールアウト』航空自衛隊。
『国防レンアイ』陸上自衛隊
『有能な彼女』こちらも潜水艦乗り。クジラのスピンオフ。
『脱走エレジー』陸上自衛隊。
『ファイターパイロットの君』航空自衛隊。
書き出してみると、3つの自衛隊がきちんと2つづつ載ってるや。

意外とこの『クジラの彼』が美味しいのが
著者の過去の作品『海の底』の登場人物が出てくること。
ようするにスピンオフってことですね。
それも、時間差があるものだから、気になるあの登場人物が
あれからどうなったのか?!という、読者の興味・好奇心も
満足させてくれる!
スピンオフで短編とか美味しいな~、それも2作品あるし。

あたしはまだ『海の底』は読んでいないので、
短編から先に読んじゃったのだけど、早めに読もうっと。

有川浩さんの作品は、図書館で『図書館戦争』を見かけて、
その分厚さと表紙のイラストが妙に気になり、
(タイトルも大きかったし)手に取ったら最後、
これまで発表されてる、『図書館内乱』『図書館危機』まで
読んでしまいました。来月11月ごろ、図書館シリーズの最終作が
発表されるらしい…。つい先日好きになったシリーズなのに、
こんなに早くシリーズ最終作が出るって、少し寂しい。
でも、待たされながら読む楽しみもあれば、
すぐにシリーズ全作を読める楽しみもある。

この短編集のなかで一番のお気に入りは、勿論表題の『クジラの彼』。
勿論、『海の底』でも主人公だった冬原が気に入った。
こんな美形で、しかも大人で、少し変わってる男が好き。

あと、意外にも笑いつつ、切なくなった『国防レンアイ』、
こちらも好き。同じ国防の仕事についている同窓に恋をする男の話。
もう自衛隊では恋をしない!と誓った三池に尽くす伸下。
8年越しの片思いで、それまでの二人の関係が微妙で、
TVとかでやるなら、これこそ恋愛ドラマの醍醐味だろう!
っていうよな、『友だち以上恋人未満でありつつ現在奴隷』設定。
ありえねー!(笑)
片思いしている相手が、失恋した時だけ愚痴を言ったり、
悪態ついたり、そして隙を見せるのだけど、その時だけで
それにつけこんで、恋仲に持ち込むなんてこともなく。
こんな男を逃がすでないよ、と三池に何度語りかけたか。
(読みながら話しても誰も聞いてないけどさ)
腹が割れてる~と笑われて失恋した話は、
思わず自分まで吹いちゃったけど、乙女心としては
腹筋割れてることを気になる男から指摘されたら傷つくわよね~。
あんな男、フッて正解。

今回『クジラの彼』を借りてきて、内容的にも
甘い甘い恋愛話ばかりで、ちょっと恋愛モード全開で
くらくらしたけど、でも、これらの短編から有川さんの他の作品にも
興味が湧いてきたので、それは純粋な読む楽しみに
プラスαで、またまた新しい本への縁が開いたようで嬉しい。

有川さんの『塩の街』も借りてきたので、
もうちょっとしてから読もうっと。
同じ作家さんの作品にはまるのも楽しいのだけど、
手元に置きながら、じりじりと読むのを楽しみにするのも
乙なもんだな。



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