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一瞬の風になれ  10/03/2007  
一瞬の風になれ(全3巻セット)一瞬の風になれ(全3巻セット)
(2007/06)
佐藤 多佳子

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昨年度の本屋大賞を受賞しちゃった噂の作品を読んでみた。
またまた、図書館で予約して、読んだ本。

一瞬の風になれ、って、文字通り、陸上、それもショートスプリントの話。
主人公の「俺」(新二)に、その幼馴染の連。
走りの天才、連にひきづられるかのように陸上部に入り、
そして、新二も短距離選手として才能を伸ばしていく。

高校に入り、1年生、2年生、3年生と、その高校生活を丸ごと描いている作品。
3部作で、3冊に分けられている。
1作目が副題「イチニツイテ」、2作目が「ヨーイ」、3作目が「ドン!」。

同じ陸上の話を読むなら、大好きな箱根駅伝の話「強い風が吹いている」が
好みではあるんだけど、こちらの方は、より現実的というか。
主人公の新二が語りかけるような口調で、
その成長振りや大会での様子を感じる事が出来る。
ほんと、真面目に県大会にでて、地区大会を勝ち抜き、インターハイを目指すという、
地道な陸上部の活躍を描いていて、リアルだと思う。
(才能に恵まれた主人公でどんどん急上昇で上達するのは小説らしいけど)

高校生らしい、人間らしく、うじうじなやむ、ってことも、少しはあるけど、
基本的にストイックで練習の話ばかりがある、この作品。

自分としては、陸上の話、それも400mリレーを巡る話って
興味深いんだけど、ただ、ずっと新二が話している口調で書かれているから、
なんだか、誰かとお喋りしていて、その相手の話をずっと聞いているような、
そんな流れが単調で、途中ですぐ過去の事を忘れそうになるというか。
とりとめなくて、そして、読みながら、淡々としているものだから、
ついつい、(あれ?この出来事っていつのころだっけ?)と忘れたり。
まとまりにかける、わけじゃないけど、なんとなく、お喋りに流されそうになりました。

それはともかく。

青春ってこうだったな~。
部活では恋愛禁止!とか懐かしい。
恋愛のパワーをスポーツの情熱に注ぎ込むのだー、みたいな。
個人的には、コーチの三輪先生が好きです。
髪の毛の色を黒くしたからって走りが早くなるわけじゃない。
走りとは外見じゃなくて、選手の持つ実力と才能である。

あたしは、運動音痴で走るのとか苦手だし、長距離を走ったりとかも
あんまり経験ないし、ましてや、短距離なんて鈍足だったから、
この100m競技や200m競技の凄さにあんまり夢中になれなかった。
(オリンピックとかでもあんまり、その”速さの世界”のは見ないし)

だけど、こんな陸上部を舞台にした青春文学が、本屋大賞とかで
愛されているのをみると、なんだか微笑ましいし、
嗜好の違いはあれども、確かに良い作品だと思う。
まれにみて、爽やかな作品、というか。
装丁からしても、爽やかさが漂ってくるよね。
6月の梅雨時期前に晴れ渡る五月晴れの運動場、って感じな。



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『しゃべれども しゃべれども』 佐藤多佳子


作品が深い!味があって面白かった。
流石は、『本の雑誌が選ぶ年間ベストテン』第一位。
地味なように思えて、とても人間味があり、暖かかったです。

主人公は落語家の今昔亭三つ葉。落語が好きで前座よりちょい上の二ツ目。
頑固だし、気が短いし、女の気持にも疎いんだけど、
そんな三つ葉が、話し方教室(話し方指南というのかな)を
従兄弟から頼まれてはじめたら、小学生やらOLやら元野球選手が通ってきた!

「はなすこと」に苦労している人たちのもどかしさや、
人間関係においての不器用さが、とても親身に感じられた。
そろぞれが問題を抱えながら一生懸命生きていて、
時には投げ出したくなったり、逃げ出したくなったりするけど、
でもちゃんと戻ってきて、頑張ってる姿っていうのが
とても心に残った。

話すこと=コミュニケーションが苦手、って人は
意外と沢山いると思う。自分の思っていることをきちんと言葉で置き換えて
表現する、相手に伝えるのがなかなか出来なくて苦労してるとか。
「自分ではうまく自分の思っていることを表現できないんだけど、
でも話さなくても、こんな私をわかって欲しい」と思っている人って一杯いる。
話さなくてもわかる、なんてことは、あんまりあり得ないし、
それを他人に期待するのはどうだろう?と思うのだけど、
少なくとも、この作品の中に出てくる、言葉に出来ない思いを抱えて
もどかしい思いをしながら生きている登場人物とかは、
そんな甘えがあまり見えずに、それがすごく好感持てた。

一生懸命相手に不器用でも自分の気持ちを伝えようとしている、
そんな頑張りが好き。タイトルのしゃべれどもしゃべれども、って
反義語だよね。喋れども喋れども(伝わらない)とか、そんなの。
全部自分の思いが伝わらなくても、伝える努力をする、っていうのが
実は大事だと思う。特に他人との関わりにおいては。
その努力を怠けちゃって、それでも『私のことをわかって!』なんてオコガマシイ。

ま、そんな作品以外の部分での悪態はなしとして。

読んでいて、落語に興味を持ちました。
以前、笑いについてのレポートを書くことがあって、
それで日本の笑いとして落語を取り上げた事があるんだけど、
DVDで寄席を見たりして思ったこと。落語ってすごいねー。
一言で簡単にいうのはなんだけど、味があるし、あの世界感好きだな。
実際に寄席で雰囲気を味わってみたいと思います。
口演(わざわざ口って漢字を使うのがミソ)って、
まさに話術、というか、喋ることに命を懸けてるというか、
小噺を愛しているからこそ出来る、そんなところが好き。

三つ葉の一生懸命さや、がむしゃらに相手にぶつかるところが
好感持てたな。近くにいたら、絶対惚れる。
クライマックスの落語発表会のところは、自分も手に汗を握りました。
村林少年の「まんじゅうこわい」、終わってホッとしたよ。
話し方指南の講座では、受講生(?)の三人が其々いがみあっていたり、
お互いに妙に距離をおいたり、牽制していたりするのに、
いざという時はお互いがお互いを思いやるところもあって、
その不器用な人間関係に、ほっとさせられた。

佐藤多佳子さんの作品は初めてだったから、
あんまり前評判で受けずに、期待しないで読んだからか、
かなり濃い読書になりました。この作品に描かれている
不器用だけど繋がっている人間関係やそれぞれの人物像に親近感持てて。
味のある作品だった!

映画化されているらしいので、DVDで観てみたいなと思います。
主演は国文太一かー。わりかし好きな俳優なので嬉しいです。


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