2017 10 / 09 last month≪ 12345678910111213141516171819202122232425262728293031≫11 next month
スポンサーサイト  --/--/--  
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
 | スポンサー広告  | Page Top↑
親指の恋人  03/07/2008  
親指の恋人親指の恋人
(2008/01/29)
石田 衣良

商品詳細を見る


『親指の恋人』石田衣良

図書館の新刊コーナーに並んでいたので、思わず借りてきた作品。
石田さんの作品は、『5年3組リョウタ組』とあわせて、
これで2作読んだな。

なんか、ストーリーは出会い系サイトで知り合った
澄雄とジュリアの話。タイトルの親指は、携帯メールを打つ
親指のことを意味していて、出会い系で知り合った後、
メールをやり取りするうちにオフラインで会うようになって
それから、運命の恋に落ちてしまう二人の話。

澄雄は六本木ヒルズに住む資産家の息子。
一方ジュリアは、底辺の生活をしながら、
アル中で博打狂いの父と暮らす女の子。

格差社会、身分違いの恋、出会い系、心中。
この一冊の内容を表すとしたら、この4文字に尽きるだろう。

なんていうか。読み終わって思ったのだけど、
いまどきの恋っていうの?!出会い系で知り合って本気の恋に落ちて
んでもって、二人の未来に障害がはだかった時に、
恋を成就するために死のう!ってするような展開。。

読みながら、共感できるところが少なくて、それどころか、
ありきたりな話だよな~とか、なんでそうなっちゃうわけ?みたいな
「現実が苦しいなら、そこから逃げ出すためには死ぬしかない!」みたいな
安易な結論が少々嫌気がさしてしまいました。
都会的ラブロマンス、みたいな、タブロイド紙じゃないけど、
この安易な流れがどうしても、あたしは肌に合わない。
感覚がなぁ~、どうしても、受け入れないところがあって、
それで、読んでいて、そこまで面白くない。

『5年3組リョウタ組』はそれなりに読めたし、面白いなぁと思った。
石田さんの書く作品に、現代の問題というか、その時代の象徴というか、
そういうものを意識的に織り込んでいるのはわかる。
んだけどな~、この『親指の恋人』はどうなんだろう。
今現在日本で起こっている社会問題とか、あれこれ時事をとりいれて
料理したのはいいけど、これじゃぁありきたりじゃないかー。
とりあえず読み終わったけど、わたしとしては内容が薄く感じられました。

唯一気に入ったのは、挿絵かな。
この挿絵、可愛くて好き。『夜は短し歩けよ乙女』を思い出すね。

ブログランキング・にほんブログ村へ
スポンサーサイト
ブックレビュー | 作家〔ア〕行  | TB(0)  | CM(0) | Page Top↑
5年3組リョウタ組  03/06/2008  
5年3組リョウタ組5年3組リョウタ組
(2008/01)
石田 衣良

商品詳細を見る


『5年3組リョウタ組』 石田衣良

初めて石田さんの作品を読みました。
現代風、というか、なんだか軽そうで(!)(←失礼な)
読んでいなかったのですが、ダヴィンチの特集でこの本の紹介が載っていて
面白そうだな~と思って、新刊コーナーで見つけたので借りました。

石田さんいわく、「普通の教師の姿を描きたかった」そう。
教育熱心とか、教育命!とかいうわけではなく、
職業として教師を選んだ人たちの姿、ということかな。

この作品は、まだ25歳の小学校教師、良太の話。
5年3組の担任になった良太が、クラスの問題に真摯に取り組み、
時には共感して泣いてみたり、学校の中の教師間のパワハラに立ち向かったり。
学級崩壊や、家庭内不和、教師同士のいじめ、子供の放火事件や、
あれこれと話が流れていくのだけど、良太を支える脇役として登場の
5年2組担任の染谷隆一がかっこよかったな~。
感情的であまり理論的に教育することはないけれど、
心の教育に重点をおく良太とは反対のタイプの染谷は、
教育の天才として、子供達の教育指導に熱心で、なによりも
教師としての資質が優れている人物として出てくる。
良太と染谷隆一の組み合わせがあってこそ、
正反対の教師同士を際立たせて、美味しいところ取り、というか。

あたしとしては、染谷と良太がタッグを組んで、
教師間のパワハラで悩み不登校(!)の立野先生を励ましたり、
支えたりするところが、とても心温まったなぁ。
あとは、放火魔として捕まった生徒の為に、
良太が記者会見で泣いてしまうところとか。

べたな話なんだけど、泣けてしまいました。
なんというか、良太のキャラクターや、その一生懸命さや純なところ、
子供達と真摯に向き合う姿が、とても共感できたです。


ブログランキング・にほんブログ村へ
オススメの本の紹介 | 作家〔ア〕行  | TB(0)  | CM(0) | Page Top↑
ほどける とける  11/22/2007  
ほどけるとけるほどけるとける
(2006/07)
大島 真寿美

商品詳細を見る




『ほどける とける』 大島真寿美

「本の雑誌」の書評を見て、図書館で借りてきてみた。

主人公の美和子は、高校生活が面白くなくて中退してブラブラ。
そのうち、祖父の大和湯でアルバイトするようになる。
頑なだった美和子の心が、大和湯で働き、お客さんと接しているうちに
段々と溶かされていくような、ゆるりと柔らかくなるような、
そんな心の流れを追った作品。

ちょっと頑張りすぎて、精一杯やりすぎて、
生きることに疲れてしまった人にお勧め本。
ついでに、少し人生で立ち止まって休憩したい人にもお勧め。

読みながら、美和子と同じように、なんだか自分まで
心ほどけていくような気持ちになった。
意外と、人生疲れてしまった時は、一時的にでも、そのステージから降りて
別の場所でゆるゆるしていたら、復活するものかもしれないって
そう思えてきた。休んだら、心が回復するというか。

主人公の美和子は、別にうつ病とか、その環境によって
心を病んでしまった人じゃない。
ただ、生きる指針や目標とか、生きる気力を失ってしまって、
それで「とりあえず生きている」だったんだけど、
毎日きちんと働き、そして、生きていて、ちゃんと会話が出来て
心を通わせられる人たちに囲まれた環境にいることで、
なんだか、凝り固まっていた心がほどけていくようになっていく。
初めのころの美和子は尖がっていたり、頑なだったり、
ついでに反抗的だったり、無気力で愚痴を言うばかりだった。
それが、周りに影響されて、段々と心持が変わってきたのか、
最後のほうでは「自分の人生をきちんと歩いている」
というようになったのが、読みながら気持ちよかった。

話のついでに、美和子の別れた彼氏の話とか出てくるんだけど、
すごく心に残ったのは、3Dで見えてしまう人から目が離せなくて
いつでもどこでも、その姿を目で追ってしまうってこと。
それって、なぜか相手が気になる、別に話したことはないけど、
なぜか気になってしょうがないって時の心境だよね~と、
読みながら、思わず自分が照れ笑いをしてしまった。
確かにそうだ。なぜか気になってしまって、ついつい目で追ってしまう人って
3Dで見えてしまう。いい表現だな~。確実に周りの他の人間とは
その人は違うのよね。見え方が違う。

漫画家の佐紀さんの編集者、君津も良かった。
なんとなく情けないっぷりなところがあったけど、
でも仕事を頑張っている男っていいな~って思った。
原稿を落とさないために風呂屋までおっかけてくる根性がすごい(笑)

『赤朽葉家の伝説』とか、かなり濃い物語を読んだ後だったので、
なんというか、この本でだいぶ頭が柔らかくなった。
濃い物語って、確かに面白いし、その世界観に感銘受けるし、
かなり強烈に自分の中で残るんだけど、そういうのが続くと
食傷気味になるというか。時々、こういう感じで曖昧かつ柔らかく、
すんなり頭の中に通っていくような、素直な物語が読みたくなるのよね。


ブログランキング・にほんブログ村へ
ブックレビュー | 作家〔ア〕行  | TB(0)  | CM(0) | Page Top↑
くらのかみ  09/25/2007  
くらのかみ (ミステリーランド)くらのかみ (ミステリーランド)
(2003/07/30)
小野 不由美

商品詳細を見る


隣町の図書館に行った。
ヤングアダルトコーナーというのが出来ていて、
そこにミステリーランドの本がワンサカ!興奮しました。
借りる事は出来ないので、図書館でささーっと読書。

この『くらのかみ』、装丁がめちゃくちゃ好みなんですよね。
布張りのハードブックにうっとりしています。
あたしが小学生なら、是非とも本棚に並べたいシリーズ!
そして、この『くらのかみ』、絵が好きです。
コロボックルシリーズを思い出すよ、佐藤さん。

もちろん、主人公は小学生。
そしてストーリーは子供の目線から書かれていて、冒険もの。
夏休みに遭遇した不思議な出来事を書いているので、
なんというか、ものすごーく懐かしい匂いがしました。
(本の匂いじゃなくて、文章から漂うの)

主人公が、母親の田舎の実家へ夏休みいくことになり、
そこで巻き込まれる相続争い(!)
家督後継の問題で集められた親族達。
一族にまつわる呪いのために、現当主の子供では告げず、
一族の中から跡継ぎを決めなくてはいけないという状況。
そして、その大きなお屋敷にまつわる因縁話に、くらのかみさまの話。

表題の「くらのかみ」とは、蔵の神、と書いて、
座敷童子みたいだ、と本文では書かれている。

田舎の大きな屋敷で起こる事件を、集まった親族の子供たち、
主人公は耕介って男の子だけど、その親族の女の子や男の子が
数名で、跡継ぎ問題で起こる食中毒事件などに挑む!

って内容(笑)

ようするに、ひと夏の恋、じゃなくて、ひと夏の思い出ちっく。
あたしが夢中になるキーワードは、古くからの大きな日本家屋の屋敷、
そしてその一族にまとわりつく呪い。
ちなみに、蔵の神は、その呪いから一族を助ける存在。
呪われつつ守られている、という二重構造。

読み進めるうちに、子供対大人の構図だったのが、
段々曖昧になってくる。子供の集団でも、すごく理論的に食中毒事件の犯人を
あげてみたり。きちんとタイムスケジュールをつくってみたり(笑)
アリバイ確認したり。

子供のころにこんな冒険やってみたかった!

そう思えるようなお話。一番最後にちゃんと日常に戻るのが良い。
冒険の日現実世界だけを描くんじゃなくて、
ちゃんと夏が来たら、次に秋が来るように。
夏休みがあるのなら、夏休みの最後の日が来るように。
きちんと日常に戻ってこれる仕組みをとってるのが良い。

ミステリーランドシリーズのお話として、これを見るに、
もの凄く良い作品だと思う。視点が面白いし、なによりも、子供が読んで
わかりやすくもあり、ミステリーファンの大人も満足できる。
むむ、やるなぁ!




 | 作家〔ア〕行  | TB(1)  | CM(0) | Page Top↑

Blog状況

最近の記事

カテゴリー

訪問者数

メールフォーム